地震史料集テキストデータベース

（慶安二年）
七月廿五日、辰上刻ヨリ甚雨、午后刻甚地震、未后刻少震
一、雑司谷御薬園之御茶店、依令破損為修復奉行堀宗兵衛・花房又七郎被　仰付之旨、伊豆守伝候
一、日光山江次飛脚、状箱被遣候、是今日地震致御山如何有候哉、為可被聞召也
一、日光山江中根壱岐守并双厳院儀被遣候、人馬之　御朱印被下候
一、小笠原久左衛門、中島権左衛門、平川口之腰懸并御舂屋破損ニ付、修復奉行被　仰付候旨、老中被伝候
一、今日地震ニ付而、川崎町家百間程崩候由、夜ニ入従伊奈半十郎注進候
七月廿六日、自昨日雨降、時々地震
（中略）
七月廿七日、今卯上刻甚地震、以後時々震、雨降
一、従大坂并唐津次飛脚到来、重而大坂〓次飛脚書状来
一、今暁地震付而日光山江次飛脚被表遣候
（中略）
一、自然甚地震之節非番之御目付之輩追手桜田両下馬之御門前ニ罷在、
一、同地震之節酒井河内守、松平和泉守、安藤右京亮右三人屋敷ニ

七月廿八日、早旦少地震、巳刻ヨリ量午刻ヨリ風烈、夜中四度少充地震
（中略）
八月二日、早旦□□、従午刻晴、辰巳未刻少地震
（中略）
八月四日、曇り、巳下刻少地震、未刻甚地震、其の後地震度々
（中略）
一、地震ニ付而日光江次飛脚被遣候
（中略）
八月六日、晴、時々地震
（中略）
八月七日、同曇、井下刻地震
（中略）
一、地震付而日光へ次飛脚被遣候
（中略）
八月九日、晴、午刻少々地震
（後略） 注、本史料は『新収日本地震史料　補遺』では「酒井家文書日記」とあるが、典拠史料の書名により「江戸幕府日記（姫路酒井家本）」とした。