このデータベースでは、これまでに収集・出版されてきた地震や火山噴火に関連する史料のテキストを横断的に検索できます。東京大学地震火山史料連携研究機構、史料編纂所、地震研究所が協力して構築しました。
明治時代から編纂のはじまった過去の地震に関する史料集(地震史料集)は,各時代の研究者たちによる膨大な史料調査の成果で、これ自体が貴重な研究資源であり、学術資産です。東京大学地震研究所図書室の特別資料データベース内のコレクションとして各地震史料集のPDFが公開されています。
明治・大正期の刊行以来,紙媒体で増補に増補を重ねてきたため、同じ地震に関する史料が複数の巻にわたって掲載されています(巻号索引を参照してください)。ひとつの地震について調べる際にも、何冊もの史料集をめくる必要があります。総ページ数は3万ページを超え、どこから見ればよいのか、簡単には分かりません。そこで、地震史料集を調べる手段として、検索可能なデータベースを整備しました。
このデータベースでは、先行するデータベースのデータと、新たにテキスト化したデータを統合し、横断的に検索できるようにしています。
既に実現している地震史料のオンラインデータベースとして、次の3つが挙げられます。古代・中世史料については、[古代・中世] 地震・噴火史料データベース (β版)が公開されています。石橋克彦氏が代表となり2003年から構築されているものです。また、新潟県・山形県・長野県とその周辺で江戸時代に発生した歴史地震については、ひずみ集中帯プロジェクト【古地震・津波等の史資料データベース】、関東地方で江戸時代に発生した歴史地震については、都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト【史資料データベース】が公開されています。これらのデータベースには、歴史研究者による校訂を経たテキストが登録されています。
先行する3つのデータベースが対象とした期間や地域以外にも多くの地震史料が存在します。既刊の地震史料集のテキスト化されていなかった部分については、東京大学地震研究所、史料編纂所、地震火山史料連携研究機構が協力してテキスト化を進めてきました。OCRなどを活用しています。先行するデータベースとの大きな違いは、新たにテキスト化したものは歴史研究者による校訂を経ていないことです。校訂には膨大な作業が必要であり、短時間では完了できないことが予想されたため、公開を優先し、未校訂のテキストをデータベースに登録しています。史料本文欄で[未校訂]となっている記述については、特に信頼性などにご注意の上ご利用ください。
なお、既刊の地震史料集の電子化公開については、「2012/10/12「地震史料」の電子化公開に関するお知らせとお願い」(東京大学地震研究所)をご参照ください。
このデータベースを利用して研究成果を発表される際は、各史料集・データベースの出典(巻号索引を参照)を明記していただくとともに,本データベースを利用した旨も明記してください。本データベースの出典はたとえば以下のように記載してください.
東京大学地震火山史料連携研究機構(2021)地震史料集テキストデータベース,doi:10.15083/0002002833
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