地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（新発田藩史稿　見廟記下）
（文政十二年）
是年鵜ノ組信濃川堤通　去子年地震以来危難場有之ニ付御
普請アリ　御雇人夫　三万二千人余
（新発田藩政務日記）
（十一月十四日）
三奉行より去ル十二日朝五時之地震ニ而赤渋組上八枚村堤
通八拾間程之場所土中割込　其外塀（カ）入めり込水吹出し床上
り并中ノ嶋組今町ニ而　潰家焼失家等四五百軒ニおよひ死
失怪我人等過分有之旨　鵜森組鵜森村ニも潰家半潰家等弐
拾軒余横死人等も有之旨追々注進　（略）
廿三日
一　左之通元〆江断候事
一　弐朱
但　鵜森組荻嶋新田御収納米御船統舟ニ而積下
し候分　鵜森村ニ一昼夜滞舟為致候ニ付　迷
惑分償金
一　弐朱
但　中ノ嶋組飢者御手宛米計渡之升取郷杖共四
人格別太義いたし候ニ付　酒代として遣
一　米三石七斗九升三合壱勺　嘉茂組
一　同拾弐石三斗七升七勺　大面組
一　同拾弐石三斗弐升七合六勺　鵜森組
一　同百六拾壱石九斗五合弐勺　中ノ嶋組
一　同弐石弐斗四升壱合四勺　赤渋組
但　嘉茂組外四ケ組去十一月十二日大地震ニ而
潰家等ニ相成候者之内飢御手宛并手伝人足被
下飯米として相渡候分如収納継申立
右松田勇之進申立
一　十二月廿五日御便地震一件御届調書并松田勇之進出役
先取計帳等江戸表江為差登候　委細御用状案詞有之候
事
覚
一　金弐千九百九拾五両壱分〔中之嶋組地震御手宛金
高
外ニ壱軒　〔持石五石以下ニ而半潰家ニ候得共
当時全ク持石五石以上之者
九拾壱両　五石以下
痛家九拾壱軒壱軒ニ付壱両ツゝ
拾弐両　〔家内入ニ而別家いたし居　潰家ニ
相成候者八軒　壱軒ニ付壱両弐分
ツゝ
弐両　〔右同断半潰之もの弐軒　壱軒ニ付
壱両ツゝ
六両三分　〔右同断痛家之者九軒　壱軒ニ付三
分ツゝ
五両　赤渋組
内
三両　〔家内入ニ而別家いたし居　潰家ニ
相成候者弐軒　壱軒ニ付壱両弐分
ツゝ
弐両　〔右同断半潰之もの弐軒　壱軒ニ付
壱両ツゝ
〆
三百五拾八両三分　鵜森組
内
百弐両　五石以下潰家五拾壱軒　壱軒ニ付弐両ツゝ
弐両　〔持石五石以上候得共　当時全ク所
持石五石以下之もの潰家壱軒高右
同断
六拾三両　五石以下〔半潰之者四拾弐軒　壱軒ニ付壱両
弐分ツゝ
壱両弐分　〔持石五石以上候得共　当時全五石
以下半潰之者壱軒
五拾六両　右同断痛家五拾六軒　壱軒ニ付壱両ツゝ
外ニ弐軒〔持石五石以下ニ而痛家ニ候得共
当時全ク持石五石以上之者
壱両　〔持石五石以上候得共　当時全ク所
持石五石以下之者痛家壱軒高右同
断
四拾五両　〔家内入ニ而別家いたし居　潰家ニ
相成候もの三拾軒　壱軒ニ付壱両
弐分ツゝ
弐拾六両　〔右同断半潰之者弐拾六軒　壱軒ニ
付壱両ツゝ
弐拾四両　〔右同断痛家之もの三拾弐軒　壱軒
ニ付三分ツゝ
弐拾弐両弐分　〔借地之上家作者自普請ニいたし居
潰家ニ相成候もの拾五軒　壱軒ニ
付壱両弐分ツゝ
六両　〔右同断半潰之者六軒　壱軒ニ付壱
両ツゝ
六両三分　〔右同断痛家之もの九軒　壱軒ニ付
三分ツゝ
三両　五石以下
焼失家之もの壱軒
一　右御手充金之儀三奉行ゟ申出次第相渡候様元〆江断候
事
（文政十二年七月十一日）
一　左之組々去十一月中地震変事ニ付　村々潰家并焼失家
死失人江御手充被下銭三奉行より申立ニ付　元〆江断
候事
一　百五拾七貫弐百文　嘉茂組
一　五百六拾三貫八百拾六文　大面組
一　三千百六拾九貫弐百五拾文　中之嶋組
一　四貫五百文　赤渋組
一　三百四拾四貫七百五拾文　鵜森組
一　五百文　中ノ口組