地震史料集テキストデータベース

[未校訂]89玉崎明神社地震横根村境争ひ訴証文（宝永六）
宝永六年
乍恐書付を以御訴訟申上候
片桐主膳正
与力知行所下総国海上郡飯岡村
長□又左衛門　玉崎明神之神主
神原主膳
同村名主
四郎左衛門
訴訟人　同　主斗
組頭　甚左衛門
同　太兵衛
明神社地妨候出入
酒井下総守組
与力知行所同国萩園村名主
明神氏子惣代　七郎右衛門
片桐主膳正組
与力知行所同国平松村名主
同　与惣左衛門
松浦伊頭守組
与力知行所同国行内村名主
同　太郎兵衛
久貝惣左衛門様御知行所同国同郡横根村
相手　名主　作右衛門
組頭　六兵衛
同　縫右衛門
同　清兵衛
同　久兵衛
一当社玉崎明神ハ横根村共ニ五ケ村之惣鎮守社殿南向社地ハ
表口百拾八間余田畑茂有之南表横道往還鳥居見通西脇五拾
八間此表口ニ神主抱ニて族人家拾弐軒古来より指置又門前
より東脇六拾間之内ニ物見墓高天原神楽場惣て境内不残往
古より御除地ニ紛無御座則拾ケ年以前辰之歳御国絵図之砌
茂五ケ村立合社地境内東西南北間敷反畝歩悉□無相違相改
委細書付五ケ村名主連判仕御絵図之御奉行牧野備前守様御
役人栗原六右衛門殿梅沢権右衛門殿松平伊豆守様御役人堀
江忠右衛門殿三浦源右衛門殿右両所え差上申候其節横根村
名主作右衛門儀加判乍仕段々我儘を企及出入申候
一七年以前十一月廿四日之晩高波ニ付浜辺ニ有之候族人家壱
軒茂不残打流其外所々悉水難ニ逢候ニ付宮境内地方ニ小屋
掛仕候然共大難儀之時節故当分之儀と存不相構差置申候処
横根村其節居申候族人共去□之年より家立置理不尽相働申
候間早々家引払候様ニと度々相断遣申候得共承引不仕当年
茂家作仕候
一横根村より明神境内御除地ニ不相構神楽場迄茂我儘ニ家作
仕私壱人之断ニて承引仕候ニ付氏子萩園村平松村行内村え
も相届四ケ村一同以使相改申候処ニ明神地内ニ家作不致神
楽場茂せばめ不申候重てハ返事不致候間使無用と理不尽之
返答仕候□□□□□□□右之通相違不申上社地境内御除地
ニ紛無御座往古より他之狼藉万事無御座候処七ケ年以来横
根村之者共氏子之身として鎮守を茂不恐理不尽ニ地面を構
内談ニて埓明不申我儘募申候ニ付且ハ当社衰廃之元と存無
是非御訴訟申上候尤氏子之輩茂鎮守之儀其通ニ難拾置と当
村共ニ四ケ村氏子惣代之名主共私一所ニ御訴申上候御慈悲
と右之段被為聞召訳右横根村之者共被召出作置家居引取自
今以後社地境内え我儘不仕候様ニ被為仰付被下候ハゝ難有
可奉存候委細御尋之上乍恐口上ニて可申上候　以上
宝永六年丑ノ八月
神原主膳
四郎左衛門
主斗
訴訟人　甚左衛門
御奉行様　太兵衛
御別御役人様方　七郎右衛門
寺社御奉行　与惣左衛門
鳥居播磨守様　太郎兵衛
同　三宅備前守様
同　本田弾正様
地方御奉行
白岩若狭守様
同　大久保大隅守様
同　中山□□守様
同　萩原近江守様
町方御奉行
坪内能登守様
同　松野□□守様
同　丹羽遠江守様
18玉崎明神社地出入訴訟（宝永六年）
（前の文と同じ。省略）