地震史料集テキストデータベース

[未校訂]安政元年寅十一月四日朝四ツ大地震があり半時間過ぎ後に津
波が襲い、九十戸ばかりの戸数はわずかに十戸内外が残り、
他はみな流失し婦人が死んだ。（島勝浦の記録）
嘉永七甲寅六月十四日夜九ツ時に大地震があり、同七月閏月
にも地震は起り、その後度々大小の地震があり、十一月四日
には朝四ツ時に大地震が起り、浜の潮五尺余りですぐ後で津
波が襲つて来た。渡り町渡し場から下は町筋まで津波が通つ
た。渡し場から上は津波は通らなかつた。当組引本浦の人家
に潮が入つた。吉祥院門迄津波が来て死人が弐人出た。矢口
浦も人家は流失したまた津波で本地高札場までの鰹舟は鷲下
まで流れて行つた。（引本浦、矢口浦に関する津波の記事）