地震史料集テキストデータベース

（天明二年七月）
□五日　快晴
（中略）
○昨夜丑刻前大地震ニて、皆々驚き、処々見分いたし候処、大書院小壁抔落、其外処々ニ少々之破損相見申候、
（中略）
○今夜五ツ時大地震ニて、皆々驚、本堂大五具足、蝋燭立ゆりかへし、其外金提篭、諸道具震かへしニて余程損し見候、三門脇ねりべい、大書院小壁、□者之間之小壁、前之寮之壁、其外処々破損出来候、猶又段々風聞ニハ、富士山石尊抔、甚之大地震ニて参詣之人両三人もけが有之と申事、三拾年来之大地震と申事、今夜度々の震かへし故、火之用心之為御朱印、什宝、古記録等御番方迄出置、尊体ニも［　　　］使者之間江御下り被為遊候、□衆不残夜明ニて用心、瓜七［　　　］程も震申候事
十六日　晴天
晨朝は昨夜の地震ニて、本堂諸道具甚取乱し置候間、御内勤ニ而、半斎ハ御番頭御代香ニて献ル
（後略）