地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（申渡）Ⅰ―13
申渡
金拾八両三分弐朱也 花守村
但潰家 拾四軒
半潰家拾三軒
大破損七軒
鎮守社金弐分 御神納
常林寺江金壱分 被下之
右者当十一月四日大地震ニ付願之通見分被 仰候処猶又
此度窮民御救助被成下左様歎願之趣無余儀相聞候得共
年々不作打続其上無據余時御物入等茂有之多分之御借財
相嵩御勝手向必至之御差支御難渋之時節ニ候得共格別之
御憐愍を以書面之金高当寅年収納米金之内を以為御手当
被下置候条丸潰之者壱軒ニ付金壱両内外半潰之者壱軒ニ
町名
軒数
内訳（氏名は省略）
町内
伝馬町
青柳町
連雀町
十九
二十六
十六
二十
壱両十八軒弐分壱軒
壱両二十六軒
弐分十六軒
弐分二十軒
付金壱分内外大破損壱軒ニ付金弐朱内外兼而御見分之節
致部（ママ）附置候之通夫々割合を以相渡一同難有仕合奉存候
尚々農業致出精百姓永続致し候様可被取斗候此段申渡候
以上
安政元寅年十二月
御地頭所印岩渕小右衛門印
花守村名主組頭百姓代中
（嘉永大地震に寄せる自詠和歌）Ⅰ―12
惟時嘉永七寅霜月上旬古今未曽有の大地震にて人家過半
毀潰適々残れ（ママ）も悉く崩類（カ）なす窮民愁歎殆と多語に述へ申
かたし予も歎息あまり□人々を慰めはやと
潰れしと なけきぞ するな
世の中ハ 起きれば
元之宗（村ノ名）高の家
霜に枯れ かゝる地震に たをるれと
また来る春ハ咲よ花（村ノ名）守
1854（大地震ニ付御上様ゟ
下書救助金割付帳）Ⅰ―17
一丸潰拾四軒之内
穀付 拾壱軒五ト七リ
内金拾四両わり
但シ壱穀付
永百廿壱文
一金拾八両三分弐朱
内金三分 初寺納
（ノコリ、一カ）□金拾八拾両弐朱
内金壱両 両人分
金十弐両壱分
小以リ金四両三分弐朱
内四両三分壱朱リ
リ金壱朱
覚
一金壱両 宇吉
一弐百拾五文
一金三分 友右衛門
一弐百十五文
（注、以下は左表のようになる、省略）
金額
両分朱
人数
1
5
3
4
2 2
2
1 3
10
1 2
1
1
2
2
6
奉差上御請書之事
右者去ル十一月四日大地震ニ付御歎願奉申上候処格別之
御隣愍前書之金高惣百姓為救助御下ヶ被成下一同難有仕
合奉存候 右金子百姓方夫々江割渡申候 以御蔭百姓方
手入届く家々者手入致し丸潰者共者小家懸致し百姓取続出
来候段実以難有仕合奉存候己来農業致出情候趣篤ニ申渡
候猶為御礼百姓連印御請書奉差上候以上
安政二年
（為取替熟談一札之事 六点）Ⅰ―14
為取替熟談一札之事
一比奈村醫王寺門前池去嘉永七寅年十一月稀成大地震
ニ而池縁破損修覆之儀ニ付差縺候処中里村名主周助殿大
坪新田名主利重殿立入内済熟談行届候然上者右池縁修
覆之儀者（宗高村花守村
ゟ比奈村遂相談噯人立會之上修覆可致
候右○取極上者規定書之通リ堅相守可申候為後日双方村役人噯
人連印仍而如件
安政二卯七月
南宗高村名主六兵衛印
宗高村名主久兵衛印
中宗高村名主金右衛門印
東宗高村名主雄助印
花守村名主佐兵衛印
噯人
中里村名主周助印
同
大坪新田名主利重印
東比奈村中比奈村西比奈村
御役人中
右本書者東宗高御座候
（注、殆と同文一点、下書一点、覚一点省略）
為取替熟談一札之事
一去嘉永七寅十一月稀成大地震ニ付比奈村医王寺門前両
村用水池縁破損いたし右修覆之儀ニ付彼是差縺候處中
里村名主周助大坪新田名主代元左衛門右両人取噯立入
種々心配致内済熟談相成候ニ付為取替規定左之通リ
一医王寺門前池之儀者比奈宗高両村立会見分之上宗高村
花守村ニ而縁破損修覆可致候事
一池渕浚之儀者定例之通リ宗高村ニ而いたし可申候事
一押出し堀并石堰満右衛門前通リ堀之儀者安永度天保度縺
合内済和談為取替之規定書之表相守可申候事
右之通熟談行届候上者向後規定書堅相守可申候為後
日噯人双方村役人連印為取替仍如件
0855安政二年七月宗高村ゟ差出し候花守村 書付之下書
（注、右の下書一点省略）