地震史料集テキストデータベース

[未校訂]乍恐以書付ヲ奉願上候
駿州冨士郡大野新田檜新田田中新田右三ヶ新田役人共一
同奉申上候当四ヶ年以前寅年十一月大地震津浪立ニ而吉
原湊致変地尚亦去ル辰八月大風両高浪立ニ而同湊口江打込
且砂山平地同様ニ相成其後追々川口東向江模様相替リ殊ニ
当七月潤井川通リ存外与出水ニ而沼川筋水湛別而三新田耕
地之儀御領私領共ニ無捨（ママ）別一面広沼同様ニ相成一同当惑
仕居候処右村役人共篤与示談之上別紙鹿繪図面之通リ湊
模様替仕度湊付村々江及相談候処何れも難渋者同様之儀近
来之姿ニ而者御成箇ニも相抱リ何分難捨置入用之儀者高割出
金ニ致シ私共之三新田より諸入用金五拾両差出し可申積リ往
古之通リ鈴川村地先江湊切替仕候筈聊□障筋無御座候ニ付
先達而以書面ヲ奉願上候処早速御聞済被下御場所御見分ト
して秋山臣八郎様御出役被遊御座御見分被成下候処一同
難有仕合ニ奉存候然ル上者右湊模様替之儀三新田願之通リ
何卒御慈悲を以今般御普請被仰付被下候様一同以連印奉
願上候　以上
安政四年十月
金山
御役所様
御支配所駿州冨士郡大野新田名主茂右衛門
大久保加賀守領分同州同郡同村組頭勘蔵
〃五郎右衛門
内藤鍬之烝知行所同州同郡同村名主清二郎
冨右衛門
御支配所同州同郡檜新田名主茂右衛門
組頭清右衛門
大久保加賀守領分同州同郡同村組頭勘蔵
五郎右衛門
勇助
御支配所同州同郡田中新田名主權左衛門