[未校訂]146 元(一七〇四)禄十七年正月 東海道往還押切橋普請目論見帳
(注、「新収」第二巻別巻二、266頁以下にあり、解説のみ
掲げる)
解説 去未十一月廿二日の大地震とは、元禄十六年の地
震のことである。この地震はマグニチュード8・2といわ
れる巨大地震で、各地に被害が及んだ。山西村には押切橋
と梅沢橋の二か所があると明細帳には記載されている。
本文書ではこの二か所の橋のうち、どちらの橋であるの
かは記録がない。しかし橋の長さからいって、三〇間を越
えるのは押切橋である。目論見帳とは、計画書・見積書と
同じ意味で、実際に掛かる材料や費用の見積りである。た
だし本文書では費用については記載がないので不明であ
る。