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項目 内容
ID J3000542
西暦(綱文)
(グレゴリオ暦)
1828/12/18
和暦 文政十一年十一月十二日
綱文 文政十一年十一月十二日(一八二八・一二・一八)〔中越〕
書名 〔吉田町史資料編7 自然〕○新潟県吉田町H14・2・28 吉田町編・発行
本文
[未校訂]表4―6 幸田家に残る三条地震の被害状況を記した古
文書
文政十一年三条地震被害状況
表紙
文政十一子年十一月
和納組
地震に付家潰れ其他破損書き上げ帳
幸田仁右衛門 控え
鴻巣村
一 組頭 弥三兵衛
家が傾き倒壊同様、柱が五本折れ、梁桁三本砕け、戸
障子(破損)雑部屋の屋根石が落ち、唐紙が一間半破損。
一 百姓 太左衛門
柱が四本折れ、廊下がつぶれ、戸障子三間半破損。
一 百姓 林五兵衛
柱が一本折れ、便所倒壊、家の屋根石が落ちた。
一 百姓医師 養庵
庇がつぶれ、水屋つぶれ、戸四間破損。
一 百姓 彦治郎
 柱二本折れ、戸一間と馬小屋が損傷。
一 百姓 与三右衛門
家は倒壊同様、便所倒壊、戸二間損傷。
一 百姓 権右衛門
戸二間破損、廊下つぶれ。
一 百姓 弥三治
戸二間破損。
一 百姓 重右衛門
柱三本、戸一間、廊下つぶれる。
一 百姓 清七
柱一本、戸三本破損。
一 百姓 弥五兵衛
家半壊。
一 百姓 又左衛門
戸二間破損
一 百姓 弥兵衛
柱六本折れ、戸六間破損、角さす(扠首)一本落ち、
家の傾斜大。
一 百姓 与四右衛門
家は倒壊同様、便所と馬小屋倒壊。家の柱六本折れ戸
七間破損。
一 百姓 市左衛門
家倒壊同様、戸三間破損。
一 百姓 浅之右衛門
家損傷大、柱六本折れ、戸五間破損。
一 百姓 藤左衛門
廊下つぶれ。
一 百姓 庄九郎
家の桁一本、貫二本、戸一間折れる。
一 百姓 吉右衛門
柱二本、廊下つぶれ、戸五間破損。
一 百姓 奥治郎
柱一本折れる。
一 百姓 五右衛門
戸一間破損
一 百姓 甚左衛門
廊下つぶれ、戸一間破損。
一 組頭 四郎右衛門
戸一間、柱三本、廊下つぶれる。
一 百姓 杢左衛門
廊下つぶれ、戸二間破損、角さす一本落ちる。
一 百姓 忠右衛門
柱二本折れ、戸二間破損。
一 名子 七郎
戸二間破損。
一 名子宇右衛門
戸一間破損。
一 百姓 作兵衛
柱一本折れ、戸三間と庇廻り損傷。
一 百姓 宇之助
柱折れ、家半壊。
一 百姓 五郎左衛門
柱五本折れ、戸六間損傷、便所倒壊。
一 名子 きよ
水屋半壊。
一 百姓 重治郎
柱一本折れ、二階が落ちた。
一 百姓 利左衛門
家が傾き戸二間半損傷。便所倒壊。
一 百姓 伴七
戸一間損傷、便所傾く。
一 百姓 三右衛門
戸四間損傷、家傾く。
一 百姓 重助
 戸三間損傷、家傾く。
一 百姓 作左衛門
 柱二本折れ、戸一間損傷。
一 名子庄兵衛
 家が傾き、戸一間損傷。
一 組頭利兵衛
 家が傾き、戸三本破損、庇損傷。
一 百姓 平右衛門
家倒壊。
一 名子 忠助
家半壊、戸三本損傷。
一 百姓 三之丞
家半壊、戸三本損傷。
一 百姓 門右衛門
柱三本折れ、戸三間半損傷、家傾く。
一 百姓 曽右衛門
戸三間損傷。
一 百姓 清右衛門
本屋倒壊、便所半壊。
一 百姓 弥四郎
家の傾斜大。
一 百姓 佐平治
柱四本折れ、戸二間損傷。
一 百姓 三左衛門
家が傾き、戸三間損傷、小屋と便所半壊。
一 百姓 八左衛門
 家が傾き、水屋倒壊。
一 名子 久右衛門
 家が傾き、便所半壊。
一 百姓 与四兵衛
家が傾き、馬小屋の梁折れ、柱二本折れる。
一 百姓 丹蔵
家が傾き、梁二本折れる。便所と水屋半壊。
一 名子 長兵衛
家倒壊。
一 百姓 彦左衛門
柱四本折れ庇つぶれる。戸二間損傷。
一 百姓 助左衛門
家傾き、柱二本折れる。
一 組頭 長左衛門
家傾き、便所と廊下半壊。
一 百姓 角右衛門
家傾き、戸二間折れ柱一本損傷。
一 名子 さん
家の傾斜大。
一 名子 三太郎
小屋損傷。
一 百姓 勘助
家の傾斜大。
一 百姓 権兵衛
家の傾斜大。
一 割元格 市兵衛
柱七本折れ、家の損傷大、戸障子唐紙二十間あまり、
壁など全部損傷、その他一々書ききれない程である。
一 善興寺
本堂は傾き、庫裏大破、戸七間半損傷。
一 庄屋 仁右衛門
 家は傾き、天井の南角が二寸程下がる。仏壇を据え置
いた縁板が落ちた。表廻りの庇の桁が二寸程離れ、茶の
間の鴨居が一挺下がり、梁の継目が四寸程離れ、唐紙、
板戸損傷。物置四五寸東の方へ傾く。双方とも壁所々落
ちる。便所倒壊。
一 福厳寺
 客殿の前の柱八本東の方へ四寸あまり傾き、後ろの柱
六本は西の方へ四寸程傾いた。廊下は東の方へ七寸あま
り傾く。棟木一本折れ、庫裏は東北の方へ三寸程傾く、
客殿庫裏とも白壁はすべて損傷。
一 鴻巣村
御蔵
 斗蔵(はかりぐら)詰蔵、廊下とも残らず傾き、所々
壁落ちる。戸窓損傷、鴨居二か所梁二本落ちる。
一鴻巣村用水懸筒(樋管)の袖板が七間にわたり倒れる。
堤防が両側割れたが、伏せてある樋管の損傷状況は分
からない。
 この資料は、文政十一年十一月十二日の三条地震につ
いて和納組の被害状況を代官所へ報告した控えである。
 表紙の幸田仁右衛門は当時の鴻巣村の庄屋である。
 家とあるのは、農家では居宅兼農業作業場で、便所は
雲隠といい別棟になっているのが普通であった。
 馬屋の被害もみられるが、件数が少ないのは馬を飼う
農家が少なかったものと考えられる。
 屋根構造は、萱ぶきがほとんどで、小規模の建物には
わらぶきもあり、庄屋、組頭の家には板ぶきの上に石を
置く石屋根も見られた。
 平均的農家の構造は、座敷と寝室のみが畳敷き、茶の
間は板敷きで稲や俵の置場にも利用され、茶の間の隣は
土間で農作業場となっていた。
※和納組の和納村、津雲田村、原村なども記載してある
が、現在吉田町である鴻巣村のみにとどめた。
出典 日本の歴史地震史料 拾遺 四ノ上
ページ 397
備考 本文欄に[未校訂]が付されているものは、史料集を高精度OCRで等でテキスト化した結果であり、研究者による校訂を経ていないテキストです。信頼性の低い史料や記述が含まれている場合があります。
都道府県 新潟
市区町村 吉田【参考】歴史的行政区域データセットβ版でみる

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