地震史料集テキストデータベース

[未校訂]当四日辰之刻伊州尾州美濃大地震亀山宿ゟ東おこん茶屋
泉州辺地割青どろ吹出往来は田の如く仮橋懸リ宿少々た
おれ損所多く有之庄野宿石薬師四日市右之通大ゆり候様
子宮宿ゟ三州岡崎宿藤川宿大ゆり両本陣永（并カ）役所皆々倒レ
やはぎ橋落往来留之由美濃路大ゆり候様子四日市桑名辺
津浪壱丈斗打上候今にも津浪打上ヶ候も難斗人々山手江
逃行人々声色もなく往来ハ夜継立無之四日市桑名之間大
橋ゆり落五日丑之刻仮橋懸リ通行いたし候
紀州大地震津浪
当五日夕七ッ半時又夜ニ入四ッ時同夜八ッ時翌朝七ッ時甚
敷ゆり出し且又津なみニ而川口よ（カ）り湊川辺死人凡弐百人
余有之由黒江同断藤（カ）□辺は床ゟ弐尺斗も汐上リ人家大い
ニ崩レ怪我人数多有之候得とも未人数相分り兼申候
寅十一月四日勢州山田松坂半分余流白子神戸少々流津近
在浜々高浪津在お（於カ）からす（現香良洲）在人家不残流四日市辺も少々流
申候由ニ付御注進申上候
十一月八日
山田屋常次郎
十一月四日辰中刻四日市大地震ニ而弐十軒斗潰家相成津
同様白子神戸少々猶又何れも浜辺は大汐ニて殊之外波高
く大騒動尾州宮も大分倒申候
十一月八日
布屋正兵衛