[未校訂]文化元年(一、八〇四)
酒田、象潟大地震、六月四日から六日まで大地震、十
五日まで余震つづく。被害は庄内全域に及ぶ。八幡町で
は、観音寺、小泉、大久保、塚渕にかけてと、一条、島
田、前川で家屋倒壊、地割れ等あり。大沢地区も相当の
被害があった。津波がくるというので、人々は菩提寺山、
小平、飛沢神社その他の高台に避難したが、幸いにも津
波はなかった。
日向地区では、下黒川と升田の山間部に被害があった。
今まで八十八潟、九十九島といわれ、松島とならぶ景
観をもっていた象潟が一夜のうちに地形は変わった。