[未校訂] 寛政元(一七八九)年四月十六日夜九ツ大地震あり、石
垣崩れ亀裂多し。(富岡町史・福井村史)
地震はこの近辺の古文書にみえたのは寛政元年四月の
地震を古いものとして、隣郡勝浦郡福原村大字旭の黒松
寺過去帳に、つぎのようにみえる。
寛政元己酉(一七八九)歳四月十六日夜九ツ時(真夜中)
大地震ゆり、山々谷々崩れ、川水三日の間だ濁り流れ多
く川ぶち、どて田地一円にわれ、水一日が間だ土路水吹
き出し又かわらぶきいえ、くらとも多く乱るる事つぶる
事数知れず、神前石の鳥居を乱し寺々ラン塔は申に不及
ば、先あらましの分記しおき候
但地震ゆり申候間一時半(三時間)ゆり申候
祖仙書
当時の住持のものでおもしろいから原文のまま掲出し
たが、本町内でも同様であったと思われる。