地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（安政二年十月）
六日　四ツ時御屋形
一御屋形江　大寄合以上
罷出江戸表
大地震ニ付
両殿様并茂姫様御機嫌
相伺候事
一同断　御家中諸士
罷出　詰並以上庵々
同様　より壱人ツゝ
御機嫌
奉伺候事
右月番謁之
廿三日
昨廿二日着便ニ左之通書付申来候
松平伊賀守江
西丸下屋敷御用ニ付可被差上候小川町堀田備中守屋敷之
内五千三百三拾四坪被下之尤御普請奉行可被談候
右同断来ル
西丸下屋敷家作破損残之分聊取繕ニ不及其侭差上候様可
仕候事
一明廿四日御屋形詰操下ヶ明後廿五日相詰候段向〻江達ス
御目付江
一兼而　村上五十馬
申出候
差扣
不及夫候事
（十一月）
十七日　會所詰
（上書）
松平伊賀守
松平伊賀守
此度西丸下屋敷破損残之家作共差上替地更地ニ而被下候
ニ付而は彼是可為難儀候ニ付別段之訳を以金弐千両拝借
被　仰付候返納之儀は御勘定奉行可被談候
右書付江戸表ゟ相廻候ニ付記置委細御觸書ニ有之候事
十九日　御屋形
御屋形江差出
去ル　大寄合以上
朔日茅町
御屋敷御仮建江
両殿様被遊御　并
去月廿九日
殿様四ツ時御登
城被成候様御用番備前守様より御奉書御到来被成候処御
病気ニ付御名代松平信濃守様御登
□御屋敷破損残之御家作共御差上御替地
更ニ而被下候ニ付別段之訳を以金弐千両御拝借被為蒙
仰候ニ付右夫〻御□申上候
（十月廿四日カ）
讀上ヶ候書付左之通
当春江戸茅町御中屋敷御類焼其上去ル二日地震ニ而御上
屋敷
御殿向を始大破およひ扇橋御下屋敷震潰天神下御屋敷皆
潰之上御焼失ニ候所去ル十五日堀田備中守様御焼失跡御
屋敷地江御屋敷替被為蒙
仰候ニ付右御普請并御引移迠は茅町御屋敷江急〻御普請
仮成ニも補理不申候而ハ
御住居向無之其外御家中長屋等迠莫大之事ニ而差向如何
共被成方無之是迠御取集調達金等も相滯居銘々難渋之段
は察入候得共天災無御據次第ニ付不得止事乍氣之毒在町
之者身元ニ應し八ヶ年壱割三分割下調達金申付候尤年々
御収納之内御代官（カ）所々相除置御下ヶ金可有之候間一統其
旨相心得役人ともゟ小前一同江も篤与可申聞候事
十月
右讀早而右格申述る只今讀聞せ候通り無御據次第ニ付
いつれも出精調達いたし候様申聞退座右ニ付書役敬
助も引取其跡ニ而御勘定奉行ゟ猶又種々申聞候趣
廿五日
口上
大守様益御機嫌能被為成
御座恐悦至極奉存候然者今般江戸
御上屋敷地震大災之由承知仕奉驚入候右ニ付御見廻申上
度以使僧目録之通進上之仕候御序之刻江戸表江可然被
仰上可被下候以上
五鳥山
康楽寺
十月廿五日
御家司中様
右使僧を以御目録金三百疋相添差出候付其段江戸表
江申上候尤御目録は例之通御勘定奉行之方へ相廻ス