地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（表紙）
「 弘化四未年
御用留帳
寺泊近郷十四ケ村
渡部組 」
口演
（欄外あり）仁義御免被下度候、然ハ昨日大洪水ニ候処、今日は平水
同様ニ相成少シ安堵仕候処、只今上郷より申來候ハ、山
中ニ而山崩三川ニ罷成、昨日一ツ川出水跡川之分昨日ゟ
水ばいニ而崩候山大疵出來候ニ付、今晩ニも押來リ候哉
も難斗、右ニ付川辺村々御用心可被成候由申來候間、此
段もしらせ申上候、川辺村々急速御達通被下度候、右申
上度取急キ早々、以上
箕作村
三左衛門
四月十五日六ツ時分出ス
月岡村
志久見村
宮ノ原村
大井平村
右村々
御名主中様
如斯只今申来誠少も油断不相成候、此状過急ニ御順達被下
度奉願上候、以上
四月十五日夜 戌上刻 宮ノ原村
庄屋
六郎右衛門
大井原村
庄屋
吉右衛門
（欄外） 「三月廿四日大地震信州善光寺辺人多ク死ス
其節丹波嶋川中へ大山崩レ入其川上水湛ニ相成
信州ゟ川縁リ村町別紙廻状来リ候」
子種新田
大井原村
赤沢村
芦ケ崎村
下船泻村
田沢村
馬場村
先々問屋御順達
十日町村役人中様
（欄外あり）以使札奉申上候、仁義御免可被下候、然は先刻御願申上
候人足之義、急難ニ相成候節ハ何分御願申上度候、扨信
州之様子承り候へハ、今日七ツ時国崩シニ而大土手ヲ破
候由承り候、一昨日之濁水も二之土手を国崩ニ而突破り
候由ニ而右様之満水ニ御座候處、此上大土手をやふり候
ハヽ如何様可相成候哉と案シ居候
右之趣□君様ゟ先々村々へおしらせ可被下候
四月十五日夜 小下り
大倉多三治
上戸ケ崎村
大口多郎左衛門様
（欄外） 「此国崩シと申スハ石火失同様軍陣ニ用ル道具之由」
口上
只今信州小下り村名主大倉多三治殿より被差出候書状并先々
ニ而之添書二通、〆三通当村へ着仕候ニ付、御通達申上候
間、早々御順達被下度奉存候
四月十七日夜 三段野村庄屋
正三郎
四ツ時過
大茂嶋村
高山村
嶋通村々
草生津村迠也
右村々