[未校訂]さつまの守樣いよ〳〵御機嫌よく御座被成、めてたくそ
んしまいらせ候、何もよろしく御申上候へく候、よく申
せとの御事ニ御さ候、かしく、
薩摩守樣より文下され候、十月四日當御地よほとの地震ニ
御座候へ共、御城中御別條御座なく
御二御所樣御機嫌よくならせられ候御事、めてたく思しめ
させられ候との御事ニて、文のやう則ひろういたし參らせ
候へ者、御ねん入まいらせられ候御事ニ思しめし候、此よ
しよく心えまいらせ候て申せとの御事ニ御座候まゝ、何も
よろしく御申あけ候へく候、めてかしく、
朱カキ
寳永四年 ゟ
嶋津勘解由殿 梅小路
同 帶 刀殿御返事 まつ村
同上
さつまの守樣いよ〳〵御機嫌よく御座被成候御事、か
す〳〵御めてたくそんしまいらせ候、此よしよろしく
御申上候へく候、何もよく申せとの御事ニ御さ候、か
しく、
さつまの守樣ゟ文被下候、さては十月四日五日こゝもと地
震いたし候へとも、御城中御別條なく
御二御所樣御機嫌よくならせられ候御事、めてたく思しめ
させられ候との御事ニて、文のやうひろういたしまいらせ
候へハ、御念入らせられ候御事ニ思しめし候、此よしよく
心えまいらせ候て申せとの御事ニ御座候まゝ、何もよろし
く御申上候へく候、めてかしく、
朱カキ寳永四年 ゟ
嶋津勘解由殿 ひて
同帶刀殿御返事 つほね
吉貴公御譜中
正文在文庫
芳簡落手、如來教去月四日爰許地震候之處、少々之儀ニ而
無恙候之間、可令安心給候、丁寧之音信尤悦入候、謹言、
朱カキ寳永四年
仲冬六烏 基熈
薩摩少將殿
同上
芳緘披閲、先以御無事珎重存候、抑去月四日當地地震之事
被傳聞、依之預示令滿(足脱カ)候、無恙候條可芳意易候、猶期後信
候也、謹言、
朱カキ寳永四年
十一月六日 (花押)朱カキ徳大寺大(公全)納言
松平薩(吉貴)摩守殿
(注、その他同様の礼状など省略)