地震史料集テキストデータベース

[未校訂]弘化四丁未○当年三月廿四日晩四ツ時大地志ん善光寺開帳有之
候此家も大キニいたミ蔵屋潰レ申候土蔵も大いたミ申候塩
ノ川岸右衛門家潰レ馬一疋死申候林左衛門妻死候其外江（郷）中
ニ而廿一軒潰申候ふじ潰申其上火事
人壱人死馬三疋死申候二重新行大塩大キニ潰申候堀之内与
三右衛門家潰レ嶺方仁兵衛家潰レ与三右衛門方ニ而ハ人三
人死申候、松代領下曾山村山抜一村潰レいをり村一村潰レ
人数百廿人死申候竹生上明正寺寺々三ケ寺潰レ大町霊松寺
ハ焼失人数四人死候、千見村善福寺潰レ其外家いたミ郷中
田地大損じならをと云村大抜三軒ニ而七人死申候、上平善
右衛門潰レ人壱人死申候、大塩村庄屋佐五右衛門潰レ人弐
人死申候、左右村㊀潰レ旅僧壱人死申候、御奉行御代官六月
二日当村昼弁当ニ而御廻村なされ候、飯山御城下さい川へ
ゆり出し人何万人共不知候、善光寺一統潰レ其故火事ニ而
人数一万五千人死旅人ハ数不知候、三（山）門残り仁王門ゟ下皆
焼失いたし新町も潰レ其上火事さい川脇安庭ノ上山押出し
川堤ニ成り三月廿四日ゟ四月十三日迄切レ不申候、舟場村
迄池ニ成り四月十三日川切レ川筋大分いたミ越後ノ国に（新潟）が
田迄海へ押出し候迄ニ川筋之いたミ咄しつくしがたし、さ
い川押切ハ松川仏崎ノ観音様押切当村米山ノ村分□（袖カ）うとう
ノ山抜米山ノわごゟ滝平迄内（田カ）山ニなり夫ゟ上ハ池ニなり申
候、さい川ノ内新町ノ下岩倉村ト云所山抜十四五軒村人数
も百人程死申候、此川抜廿四日晩ゟ四月十三日廿日留り居
候
（中略）
嘉永元戊申此年当村大山ニ而善光寺仁王門ノ諸木進上致し候ニ
付材木取申候二月廿八日ゟ杣大勢ニ而取申候大勤進ノ御事
も立替ニ而是も諸木取申候右材木出し人足ハ大町組内四ケ
条小谷迄人足貰度出し申候善光寺ゟ役人参逼留致木出し致
し申候処土山清蔵と申人御座候此年ハ其者村ノ内留め置申
候