地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（表紙）
「嘉永七年寅九月十八日午刻入船
おらしや国
異国船ニ付人足控日記」
（前略）
同年
十一月四日
朝五つ半時ニ大地震ニて、人家卅軒計崩れ、大損しハ百軒計
翌日五日
申中刻ニ又々大地震、人家崩れ弐百軒斗大そんしハ数しれ
す、しかし人ハ壱人もけが人御座なく候へ共、夜五つ時ニ
大綱浪（ツナミ）ニて御城下大こんさつ、戒橋船もたれはしくいおれ
候、渡船十艘われ申候、すこしつゝ之地震ハ翌年正月十日
迄ゆり申候、其内大風も両三度御座候、尤地震中人家ニ住
人無御座候、浜へこや掛いたし、それニて冬中住居申候
大坂ハ地震ハ当所同日ニて同様ニ御座候へ共、綱浪殊ノ外
大変ニて、死人数しれす候へ共凡弐千人斗、千石船ハ西横
堀迄登り、其儘ニてぐたき申候、珍敷大変ニて御座候故之
ニて記申候