地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（表紙）
「　嘉永七寅年
御用日記
栗林七郎兵衛
西沢九之丞
正月二三四五月迄　」
当四日松本表大地震ニ而御城下町々潰れ出火も有之御城内
もいたみ候様子ニ候間村々役人御見舞旁々早々罷出可被申
候
一此廻状村各廻掛早々順達留村ゟ可被御返候　已上
十一月六日　大庄屋
八郷　平
山中
右村々庄屋
与頭中
四ケ庄御名は惣代ニ而罷両人出罷出候様申遣候尚又小名七人
有之村方此段可被申達候間申置候
閏田村与頭五左衛門増金六両相進メ度候弥上切ニ相成候得は
御吸もの相違無之候間此段被差含相進メ否明日中ニ可被申聞
候　已上
十一月七日　大庄屋
松崎村
庄屋中
此度地震ニ付人気不隠猶又地震もいまた不鎮ニ付筑摩保高宮
本江国家安全火難災難除御祈禱被仰付候間右三ケ所江申達候
様郷御目附ゟ被仰聞候
十一月廿日
右之通被仰出候間此段神主江可被申達候尤例も有之候哉御祈
禱之振合何共御沙汰無之此義ハ保高之承合候共又は御役所江
相伺候共致可然哉心付可被申候尚又組下御触面も出候事ニ候
間取急キ候様可申上候　已上
十一月廿一日　大庄屋
宮本村
庄屋
与頭中
（表紙）
「　安政二年
御用日記
栗林七郎兵衛
西沢九之丞
卯正月二三月迄　」
廿九日出之書状今朝着松本地震之由気之毒之事ニ候此方も同
刻少々動申候然は丹生子村木船村館之内村普請願内目論見帳
相添御願出へ差上可被申候尤御序手之節御目見被下候様可被
申上候且大平村同様願出是又可被差上候帳面ハ御願出へ差上
置候様申上候間此段相心得可被申候此方留守中相替義無之候
御手前義明後二日ニ帰りニ相成候ハゝ此もの留置召連可被申
候右申入度早々　已上
九月晦日夜認メ　七郎兵衛
会所ニ而
相之介殿
追而申上候御願出方来ル二日ニ宮本村御泊りニ御出懸八郷両
山中当流引続十日ゟ　納被成候旨松川組細野ゟ御状到来組下
へ申達候尚又明朔日御迎馬参り候様宮本へ申達候左様相心得
可被申候
切久保新田
定郷夫
周左衛門