地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（安政元年六月）
十五日　半曇風立　今暁八半時頃地震近年無之強クユル五時
頃まてニ五六度も少々ゆる
一地震ニ付御機嫌伺ニ登城程にも無之蔵人江罷出誰も不出ニ
付御次江罷出被申上候由
一例刻登城各相揃承上今朝強キ地震ニ付御近習頭原七郎左衛
門を以各列座御機嫌相伺候処何之御差障も不被為在旨御意
有之
十六日　半曇蒸暑候　地震今暁まてニも折々少々宛之ゆり有
之由
廿一日　晴曇　夜中少々地震
一当十五暁之地震江州一番強キ躰ニ相聞候大津も強四時頃ゟ
追々薄らき候由大津御屋敷御土蔵なとも余程カタムキツク
井ニテたをれ不申様致置候由詰人ゟ申越京都も強ク候得共
大津ほとニハ無之様相聞候禁裏も御仮殿ゟ近衛様御寝殿江
選（ママ）御被遊候由
一此間右地震之前夜歟越前福井御城下大火四千五百軒計焼失
武士家も多ク類焼候得共未委敷ハ不知由