地震史料集テキストデータベース

[未校訂]十二月廿一日　曇天文四郎、新八理兵衛、半助
〻巳后刻甚敷地震ニ付従
若殿様為伺御機嫌
御城江桃田三左衛門被差上候所ニ御大名様方諸方伺御機嫌
之使者共被差留内江入レ不申、暫相待罷在候所ニ下馬之外
ニ而酒井小五郎様御番衆帳面付申候由ニ付、三左衛門義も
罷越、小五郎様御家来伊村太左衛門と申仁江申達、御帳ニ
付罷帰、夫ゟ御月番阿部豊後守様江諸方聞番同前ニ致参上
御城より御退出以後何も一同ニ御逢被成
公方様御機嫌能被成御座候由被仰聞退出仕、夫より三左衛
門義は牧野備後守様へ地震為御見廻致参上
若殿様御口上申上、御返事被仰遊、退出仕
〻松平備前守様ゟ
殿様江海鼠腸一器御状相添来ル
是迄申上ル
今晩大坂迄五日切以町飛脚御国江之書状差越、去廿日
公方様紅葉山御仏詣伺御機嫌之御連状之義且又今日地震ニ
付伺御機嫌御飛札例之通被差越候様申上ル
〻今日甚敷地震付為御見廻松平備前守様・同御奥様・養性
院様・京極備中守様・亀井能登守様・藤堂和泉守様・同
庄助様江
若殿様ゟ御使者御使被遣之、あなたゟも御使者御使来ル
十二月廿二日　晴天文四郎、理兵衛、新八
〻藤堂庄助様ゟ
若殿様江御使者来ル、昨日地震御見廻として被遣候御返
礼也