尚々従是可申入処手前取紛無其儀候
思食寄預御使札忝存候如仰夜前之地震迷惑由候事候乍去無事御座候まゝ可御心易候各様いつれも同前之事候伏見にも無事候由承及申候先以珍重存候其辺そこね不申候由近比目度存候爰元様体才次可申入候由申給へかしく
(塁引)
尊報信房
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□(大カ)地震其辺□□無事之由□(可カ)心易候随門為体驚入存候東寺諸伽藍昨((以下欠ママ))日越候て仰天可被察候歎敷次第時刻到来候者
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猶々以使者可申入候処手前取乱遅々外所存候以上
地震之儀前代未聞為体にて御座候東寺之儀咲止ニ存大仏も中門もくるしからす本尊なとそんし候御供養の儀とも可被成其意候恐々謹言
木食
後七月十三日 応其(花押)
治部卿殿
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いつれへもちやあの御かたへまいる
大ちしんにて御きやうてんおしハかり入まいらせ候まつ/\大かうさまいつれもなに事も御入候ハてかつ/\めてたくおの/\あんとこの事にて候にて候一昨日にもさう(々)/\申候ハんなから御とりみたしたるへきと申入候ハす候つるかしく
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くハしく御使申入候へく候
早々為見舞貴札畏入存候如音問申候いつれもなに事候ハす候門跡無事候由珍重候禁中車寄其外くつれ申候伏見所々伽藍大破候事ありかたき事共候かやうにいまたゆり申候まゝ無油断心やましく候ておかしく存候先年なとの事ハかすにもあらさるやうに申候大仏本尊散々破申候由まゝ一会延引なとの事も御入候へく候
十三日
□報 昭実
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猶々随心院なともくつれ申候坊中何も可有御推察候也
被入御情早々御使者畏存候如仰大地震にて諸伽藍悉崩申候御影堂鎮守塔計残申候御札之通懇ニ惣寺可令披露候門主様無異儀之由先以珍重候従此方御見舞可申入之処手前取乱非本意候万々可然之御取成所仰候恐々謹言
宝厳院
閏七月十三日 空盛(花押)
治部卿法眼
御返報
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いつれへも御ついてにハよく/\御とりなし□□(たの)ミ□(ま)いらせ候□□(なをな)をめてたくかさねて□(申)入候かしく□(ま)た文にて申候ハねともかしく大ちしんにて御きやうてんおしハかり入まいらせ候まつ/\大かうさまいつれもなに事も御入候ハてかつ/\めてたくおの/\あんとこの事にて候一昨日にも申入候ハんすれとも御とりみたしたるへきとそんし申入候ハす候かしく
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返々なに事御入候はてめてたくうれしく候こゝほとなに事なく候御心やすく御ほしめしまいらせ候へく候かしく
□□□ことくたひ/\人を給候ちしん申つくしかたきおそろしさ大りさまも大かたのところ/\そこね申候こゝほとハなに事なく候へともかわらともゆかミこほれたち候かねまとう斗にて□□□御あるしろうきやくにて申つくしかたくめはなまいてこり/\にて候このあたりの事この物申入候へく候ふしミの御事こと/\しき御事に申候けさ人をまいらせ候へともいまたかへり申さす候そこ御ほとなに事なく候へとも□□□とうし寺ハたうたいしなとはくるしからす候のこりそこね申候よし申候返々御こゝろ入の事いつれもまつめてたく御入候へく候とゝめまいらせ候人に子細は申候その御心へ候へく候