地震史料集テキストデータベース

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項目	内容
ID	S00001706
西暦（綱文）（グレゴリオ暦）	1703/12/31
和暦	元禄十六年十一月二十三日
綱文	元禄十六年十一月二十三日
書名	〔元禄地震記〕
本文	（表紙）「元禄地震記」一、元禄十六年未十一月廿二日之夜、晴天之処、丑刻震動有之、追付地震揺出、山々崩候様成音にて揺申候、少鎮り、又揺出候、最前よりは少静に候、亦少し間（すこしの）有之、又揺出申候、最前より少々ゆるく御座候、世上ニ而人こゑ之音夥敷御座候、揺候時は歩行難成、足よわき者はころひ／＼する者多く、大揺三度、其後切々ゆり候得とも、三度之大揺程は初中後無之、其始終一巻左之通りニ御座候事地震ニて死人之数一、安房・上総ニ而拾万人　　　一、奥州七里ニ而七万人一、小田原・品川両所道中之内　　　壱万人　　　一、江戸之内三万七百拾三人惣数二拾壱万五千七百十三人一、御城内平川口御番所潰申候　当番　前田孫八郎一、同紅葉山下御番所潰申候　当番　柘植五太夫一、同箱番所ニ罷在候組同心　森八左衛門、藤木清左衛門と申者、両人は打殺され申候一、同梅林坂御番所相潰申候一、御城外日比谷御門上番所倒申候　当番　京極喜内一、同雉子橋御門番所潰申候　当番　青木右衛門此御番右衛門家来之者怪我多し一、同数寄屋橋御門御番所倒　当番　織田内匠一、同和田倉御門御番所潰申候　当番　松平采女正此御番所采女正家来之歴々と面立申者怪我多し一、同馬場先御門御番所相潰申候一、内竹橋一丈余水道之上揺窪申候一、甲府殿玄関并御屋之内大半潰申候、是ニよりて甲府殿御成御殿江御移徒（わたり）被致候一、阿部豊後守、秋元但馬守、稲葉丹後守、稲垣対馬守上屋敷之玄関并ニ内長屋倒申候其外大名・諸旗本ニ至迄潰候処数多く有之、不及記候是は当時依為執政記候一、惣体、山之手は下町より地震かるく候、併山王内大半潰一、廿三日卯之刻、甲府殿上屋敷勘定部屋潰家〓出火之処、火消戸田十郎右衛門、斎藤帯刀両人相越防之、尤甲府殿之家来も防候一　長崎奉行石丸阿波守替番として御当地発足、此日は戸塚之駅ニ宿泊ス、戸塚も地震強、民屋多潰れ、しかも出火、家来之者共周章怪我いたし候者有之、依之当之趣阿波守此旨為可申上、戸塚之駅より御当地江帰参仕候一、就地震日光江御使番松田善右衛門被遣之候処、日光山は御別条無之候由ニ而帰参、依之為御褒美時服弐ツ被下候一、廿五日、鶴姫君様西丸江被為入候是は去ル十八日、四ツ谷出火之節（せつ）御守殿焼失故、糀町御屋敷御守殿江被為入候処、廿二日地震ニ付及破損候、依之西丸江渡御也地震ニ付御作事之御用被仰付候御作事奉行　松平伝兵衛同　　　　　　　大島伊勢守御普請奉行　甲斐荘喜右衛門同　　　　　　　水野権十郎小普請奉行　布施長門守右五人御城内御作事之儀被仰付候一、此度地震ニ付屋敷及大破候面々、諸役御番等、上野・増上寺・紅葉山阿部豊後守、稲垣対馬守、小普請奉行間宮所左衛門被仰付候一、房州之内、御小姓組番頭北条右近太夫知行所、高千石斗之処、家数も多く候、地震之時津波打上ケ、急ニ取られ申候、生残りは少々有之候由、扠浜より打上られ、死骸を見候得ハ、皆裸之由、是は夜中寝入候而居候処江波入申候故也、地頭右近太夫より当分米百俵為救遣候由、家来之役人拾人斗リ遣候由一、強地震之節（せつ）御番所明候而向寄之御庭江可罷出候、左様無之怪我も仕候得は、不調法被思召由　上意之旨と中間老中列座ニ而申渡候雁之間芙（ふよう）之間　中之間　中奥衆　新御番　御数寄屋方、右之面々御黒書院御庭江菊之間　御小姓組　躑躅之間　御焼火之間、右之面々御白書院御庭江御書院番　小十人組、右之輩大広間御庭江、御徒、右御玄関前江、席々之面々書付之通御庭江可罷出候、其外之ものは向寄之御庭江罷出候様可申付候一、御月番小笠原佐渡守申渡候は、此節（せつ）事触（ふれ）共雑説申者ニ有之候間、左様之儀無之様奉行衆江も可申通之旨、出之趣大目付仙石伯耆守江申渡候一、廿六日、左之通被　仰付候馬場先御門之外障無之所々可罷在之候　　　　　　酒井左衛門尉一橋御門外右同断　　　　　　　　　　　　　　　本多能登守神田橋御門之外右同断　　　　　　　　　　　　　榊原式部太輔外桜田御門之外右同断　　　　　　　　　　　　　板倉周防守田安御門之外右同断　　　　　　　　　　　　　　板倉甲斐守松平対馬守右之通、於雁之間老中列座、左之書付之趣申渡候今度地震ニ付、御曲（くる）輪廻り所々御破損有之、しまりも不宜候間、御普請中自然火事等出来之節（せつ）は早速御城近所江向寄次第被詰罷在、得差図可被相勤旨被仰渡候、人数は火消罷在候通可仕候一、場所江罷出候者御注進　御殿ニ而御目付衆迄可申達事一、大手桜田注進、使出入之儀判鑑ニ而通候様ニとの御事ニ候、御目付衆可申談之由、佐渡守申渡之右之衆中之場所江御旗本諸物頭之寄場江込合不申候様、番頭其外江罷在候様と本多伯耆守申渡候一、大名火消被仰付候脇坂淡路守、亀井隠岐守、堀左京亮、松平隼人正、京極縫殿、松平長八右出火之節、差図を不相待、早速出火場所江罷出、火広不成内防可申旨被　仰出一、今度地震ニ付、箱根江見分被仰付候御代官　　　小長谷勘左衛門右、土屋相模守申渡候一、廿七日、御手伝被　仰付依為当病名代毛利内膳罷出　　松平大膳太夫廿九日類焼ニ付松平右衛門督被仰付、大学守御免也　　　　　　　　　　藤堂大学頭立花飛騨守丹羽五郎三郎加藤遠江守戸沢上総介稲葉能登守吉川勝之助右之通、被仰付候小田原大久保隠岐守領分、地震火事ニ付覚一、小田原本丸・二丸・三丸不残焼失一、侍屋敷不残潰、其上六拾四軒焼一、城下町屋敷不残潰、其上四百九拾軒焼一、府内寺社・山伏之内四拾弐軒、内寺五軒焼一、侍足軽四拾五人損一、家中召仕百七拾人損、内男八拾七人・女八拾三人一、町ニ而損申候者六百五拾壱人、内男弐百九拾壱人・女三百六拾人旅人四拾人、内男三拾八人・女弐人、同所損馬千五疋、其内御伝馬九拾疋・家中馬四疋・通馬弐疋・田舎馬但し九百疋一、相州領分郷中潰家四千六百九拾軒、内八軒焼失一、損人六百拾三人、内男四百七人・女弐百六人一、損牛馬五拾七疋、内牛壱疋一、箱根・小田原損家町人四拾七軒、損人三拾六人、之内男弐拾人・女拾六人一、豆州之浜、地震之節大波上り、是も人損し申候よし一、豆州之内寺社潰家九軒、旅人四人、出家三人、男一人、馬六疋損し右之死人高弐千四百拾七人、内女千六百人、馬千四百疋、牛壱疋一、上総之国之内、松平弾正忠・植村大学知行所小浜誕生寺辺・豆州熱海・多賀村・網代・宇佐美・伊藤、地震之節大波打上ケ、人数多く死ス一、江戸地震之節、四国・九州辺揺候由地震ニ而諸国ニ死人弐拾万人之余之由、風聞也一、廿八日、於雁之間御暇　　　大久保隠岐守廿九日、隠岐守、　御前被　召、壱万五千両拝借被仰付一、今日酉下刻小石川水戸殿屋敷之出火、及大火、本郷筋より谷中并下町霊岸しま辺大半焼失、本所江辻、両国橋焼落死人多く、近年之回録之由也十二月一、朔日御城廻り御普請御目付左之通被　仰付之伊沢播磨守組　　服部久右衛門松平石見守組　　桑山源七郎永井備前守組　　大橋与惣右衛門北条右近大夫組　土屋長三郎秋田淡路守組　　渡辺内記同断　　　　組　　成瀬吉右衛門松平源蔵組　　　根来平左衛門酒井壱岐守組　　仁賀保内記三枝摂津守組　　朝倉外記松平式部少輔組　松平伝左衛門小田切土佐守組　岡田新八郎酒井壱岐守組　　天野弥五右衛門板倉筑後守組　　水野甚五左衛門松平近江守組　　大久保甚右衛門右之面々御手伝之輩江之割松平大膳太夫、桑山源七郎、大久保甚右衛門、松平右衛門督、成瀬吉右衛門、水野甚五左衛門、丹羽五郎三郎、大橋与惣右衛門、松平伝左衛門、立花飛騨守、土屋長三郎、天野弥五右衛門、戸沢上総介、服部久右衛門、朝倉外記、加藤遠江守、渡辺内記、岡田新八郎、稲葉能登守、根来平左衛門、仁賀保内記、一、萩原近江守今度御普請中御用可承之由被　仰渡之二日、今度地震・火事ニ付、普請怠申儀は諸職人不自由ニ候間、無用ニ仕、縦　御成道ニ而も板囲ニ而も不苦候間、人々勝手次第、急キ不申致普請候様ニと有合之面々江相模守申渡候一、七日、今度地震、両度之大火事付而諸大名・諸旗本之上納之分、今年は御差延被下候一、十一月廿二日より十二月廿九日迄地震之惣数四百三拾壱度也、但、当年極月小故、廿九日迄也元禄十七年正月一、廿五日、増御手伝被仰付之　　　上杉民部太輔右、被　仰付候而御目付も　　　　小出和泉守組　京極主斗内藤越前守組　角南主馬右之通、被　仰付候一、晦日被　仰出候、大広間　出御之時、御白書院之御庭江出仕之面々、出申間敷候、大広間之御庭江可罷出候一、御白書院　出御之節は、御黒書院之御庭江出仕之面々、出申間敷候、御白書院大広間之御庭江可罷出候御黒書院　出御之時は、御黒書院・御白書院・大広間御庭江向寄次第可罷出候元禄十一年四月、改宝永元年一、御手伝之面々場所請取候覚一、西之丸　　　　　　　　　松平大膳太夫一、大手筋但し、御本丸百人御番所迄役候松平右衛門督一、刎橋御門之内　　　　　　松平兵部太輔一、竹橋御門　　　　　　　　同人一、田安御門　　　　　　　　上杉民部太輔一、四谷御門　　　　　　　　酒井靭負佐一、市谷御門　　　　　　　　酒井靭負佐一、牛込御門　　　　　　　　同人一、内桜田筋　　　　　　　　立花飛騨守一、三之丸　　　　　　　　　丹羽五郎三郎一、幸橋御門　　　　　　　　内藤能登守一、溜池之辺　　　　　　　　同人一、常盤橋御門　　　　　　　戸沢上総介一、神田橋御門　　　　　　　加藤遠江守一、雉子橋御門　　　　　　　同人一、一ツ橋御門　　　　　　　加藤遠江守一、神田橋筋　　　　　　　　稲葉能登守一、呉服橋筋　　　　　　　　鍋島摂津守一、筋違橋筋　　　　　　　　松平周防守一、山里　　　　　　　　　　伊東大和守一、二之丸　　　　　　　　　水野監物一、外桜田筋　　　　　　　　黒田伊勢守一、赤坂御門　　　　　　　　有馬大吉一、小石川御門　　　　　　　永井日向守一、虎御門　　　　　　　　　松平采女正一、二之丸　　　　　　　　　内藤駿河守一、半蔵御門　　　　　　　　秋月長門守一、浅草御門　　　　　　　　小出伊勢守一、半蔵御門北之方　　　　　六郷伊賀守一、田安御門南之方　　　　　毛利周防守一、外桜田筋吉川勝之助（松平大膳太夫家来）一、御城内外之外御普請之場所一、聖堂　　　　　　　　　　　伊達遠江守一、護持院　　　　　　　　　戸田能登守終
出典	都市の脆弱性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト【史資料データベース】
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