[未校訂]二日 晴天 四ツ半時大地震にて暫時之間折々ゆり、夜ニ入る迄凡弐拾ケ度もゆり
三日 折々
四日 同断、五日も少々ツゝゆり
実以一同驚居案事候、当郷ハ所々土蔵いたみ破損等数多御れとも家をたをし候程も無之、馬入川〓西之方程大きく、小田原大地震御城内御矢倉はこはれ御殿向三分通大破、町中近郷迄右之通、大山よりはたの領、十日市場にてハ皆以土蔵壁は皆ふるいおとし、立居候家間々有之と申事、小田原殿様始メ御家中野陣御張被為込候事誠ニ驚入候、順之宿内も近郷近在も昼夜表江出四・五日之内外ニ斗住居難儀と申事前代未聞之事ニ候
十四日 晴天 今以少しの地震折々有、扠々心配之事ニ候