地震史料集テキストデータベース

[未校訂]一諸方大地震
摂刕大坂六月十四日夜丑ノ刻より大地震家蔵ラとも数
多損じ市中一統之人々野辺へ立退又ハ舩ニ而川住居十
四日夜より十八日迠凡五十度程近国ハ京都河内泉州も
大坂同夜山城国木津笠沖辺山のほら出人家等崩れ死人
の者も数多有之南都清水町通木辻町四ッ辻より西家七
八軒倒れ鳴川町北ハ西天狗町迠多々崩損し西手北同様
細川町奈良町壱丁目より死人怪我数多有之よし其外伊
賀伊勢別而きびしく人家崩死人数多し勢州四日市宿も
家崩損し其上出火宿屋も不残焼失ニて死人怪我の者も
数多く
一大津宿（潰家四五軒死人三十人斗　一（膳所草津宿　潰家少々
一石部宿（潰家百軒ほど死人十人斗
一沓畑　潰家五十軒斗　一土山猪之関辺　上同断
一越前福井同六月十三日朝五ツ時より堺町通より出火東
西南北凡不残町数多く焼失両本願寺其外寺院数多又ハ
近辺在方五六ヶ村焼失同夜半乃頃鎮火同夜丑刻頃より
大地震怪我人数多有之よし