[未校訂]948文化二年(一八〇五)八月 地震・大雨による被害状況
一、八月十三日の丑刻・卯之刻両度地震、翌十四日朝ゟ
少々雨降、未五刻時分ニ[俄|ニワカ]大雨風なり、[良|ヤ]半時はかり
しやぢくの如ク、道も畠も一面の水至る、然所、其日
暮方ゟ洪水出、忠縄村橋落ル、森下[筧|ひ]落ル、才田橋ゟ
三、四間上ノ東畔切ル、橋五間計、底ハ浅ク、亦森下
分底樋の弐間程下切ル処を見付、此家ゟ拾人はかりは
さ木を立、筵を[懸|カケ]、[堰|セギ]留ル、是の夜五つ時也
(石川県立歴史博物館 大鋸コレクション)
[解説] 八月一三日中の二回の地震に加え、翌日の
大風雨による洪水、落橋、樋・筧の欠損、畔切れな
どの被害状況を簡潔かつ詳細に記したもの。森下川
の氾濫と思われる。