[未校訂] 昭和五十八年十月十六日午後七時三十九分ころ、能生
町としては珍しく地震があった。花瓶が倒れ、壁にもひ
びが入った。ラジオのニュースでは「震度三ないし二の
地震で津波はない、震源地は糸魚川市付近」という。と
ころが十八日の新聞では、震源地は能生町南部の地下二
〇キロメートルと報道されて驚いた。しかし、地元の記
事がなく、周囲の被害の記事ばかりである。後で聞いた
ところでは、能生町でもあちこちに被害があったのであ
る。特に木浦地区に被害が多かったということである。
地震の経験の少ない町なので対応が素早くできなかった
ためであろうか。
昭和八年三月三日 三陸地震津波