地震史料集テキストデータベース

[未校訂]十五日天気
一今暁七つ時余程之地震寄り申候
七月
五日天気
一先月十四日名古屋奈良京大坂其外所々大地震家損大造
之由取沙汰専ら有之候
一木曽路上ケ松須原之間山崩通路無之木曽川流れたゝ（ママ）き
候由風説（中略）
上方筋大地震六月十四日夜丑ノ刻より同十五日十六
日十七日まで
一尾州宮宿并津嶋本社ハ崩れ町家も潰れ候由名古屋表も
矢張大地震ニ御座候
一勢州桑名宿御櫓崩れ堀も損し大地震四日市宿内ハ不残
潰れ南町半丁倒れ候処ゟ出火に相成北町不残南町川原
町不残類焼仕候同十五日未ノ刻火鎮り即死怪我人夥敷
御座候よし
一勢州石薬師神戸白子上野辺庄野宿迄大損シ御座候亀山
宿関宿坂ノ下格別之儀も無之其外土山水口石部草津大
津は少々宛も倒家も御座候由
一城州伏見十四日子ノ中刻より大地震同十七日夜まで数
しれずゆすり申候堺表同様大そんじ奈良海道筋も家土
蔵等潰れ候処多分有之怪我人等数多御座候由大和河内
別而南都ハ潰レ家は四分通り残り之六分ハ大半損し死
人怪我人等有之候由
一京都表ニは大地震東西之かた家蔵等も大損し北西之方
は格別之事も無之様子ニ御座候得共市中不残往還ニ而
夜明し候趣ニ御座候
一大和郡山大半損し怪我人等夥敷く御座候よし
一大坂表大地震堂嶋蔵屋敷塀も長屋等倒れ所も有之玉造
夫より東在若江村松平辺余程烈敷倒れ家土蔵多分趣并
怪我人等も多分之趣ニ御座候
一池田伊丹□（鶴カ）目兵庫北在又ハ紀州辺も矢張同様乍併格別
之儀も無之趣ニ御座候
一勢州津松坂同様ニ可有之候所道中筋通路相止り聢と文
通無之趣ニ御座候