地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（
注、この日記は天気付がなく、索引のようなもので、
江戸からの書状などの内容は記されていない
）
（安政二年十月十九日）
一江戸去五日仕出之小文箱今暁八時過到来
但申来候趣は去二日夜五時七分頃大地震ニ而御屋敷御殿
御門土塀御長屋御土蔵其外余程相損潰家等も有之御下屋
敷御長屋向并御内寺院等も余潰相（ママ）潰且同刻ゟ御府内数十
ケ所出火有之度々震動有之ニ付若殿様ニは御馬場江御立
退御機嫌御障不被成御座御火難御遁相成候旨
一御用番様江　御届書一通
峯六蔵名前
右同断ニ付委細之義は取調之上可申上旨御在邑中ニ付先為
御届差出之同三日六蔵殿持参御受取相済候旨
一御同人様江
右同断地震且御曲輪内出火ニ付為伺右同人被罷出候処御機
嫌御障不被成御座旨以公用人被仰出候旨
一御同人様被成御渡候御書付写一通大御目付様御廻状相流御
同席触を以到来趣は地震ニ付為伺御機嫌万石以上御方様御
月番之御老中様江可被成御越旨御病気御幼少之御方様は以
御使者被成御伺候様且御在国御在邑之御方様は以飛札御機
嫌御伺被成候様と之旨此段被遊　御承知候上地震且御曲輪
内出火ニ付御機嫌為御伺両廉御取結御老中様江御飛札被指
出と之旨
一右同断付而は　御居間向余程相損未地震も相止不申　若殿
様ニも五十畳敷ニ被遊御住居御次向何茂相詰不寝番等有之
候旨右之外委敷申来候事来札留委爰ニ略
一豊後守様　御使園田増左衛門
於江戸去二日夜大地震ニ而御屋敷向御損所等数多御座候旨
ニ而別紙之通為御知以御使被仰上之（カ）候旨演説有之