地震史料集テキストデータベース

[未校訂]乍恐以書付奉申上候
先月廿四日大地震ニ而御用繩村々一同被仰付奉畏候然所今般
代料御尋被成下置候得共是迄年来奉蒙　御厚恩御儀御座候間
聊ニは御座候得共不苦御儀御座候ハゝ為御冥加　御献上仕度
奉願候此上幾重ニも御執成之程奉願候　以上
三ケ村
弘化四未年四月廿一日　七拾駄　佐野村
六十五駄　沓野村
三十五駄　湯田中村
関田慶左衛門様
羽田忠左衛門様
繩御受証文
（端裏書）一繩御献上受書」
乍恐以書付奉願上候（注、下書）
一先月下旬大地震ニ付御利用方（ママ）様より御用繩百七十駄被仰付
村方一同奉畏当月十五日迄ニ相納候然所今般代料御下□□
□ニ付御尋被成下置候得共此月ハ当三ケ村格別の荒も無御
座候　蒙御厚恩罷在候間聊ニは御座候得共不苦御儀ニ御座
候ハゝ為御冥加御献上仕度奉願上候此段幾重ニも御執成之
程奉願候　以上
湯田中村
弘化四未年四月　名主　善左衛門
組頭　茂右衛門
同断　三郎治
長百姓　彦四郎
沓野村
名主　栄八
組頭　市五郎
長百姓　利左衛門
同断　市兵衛
佐野村
名主　専治郎
組頭　久蔵
同断　吉治郎
長百姓　喜右衛門
同断　新助
関田慶左衛門殿
羽田忠左衛門殿
御用繩　弐拾四駄
右は今般御利用方佐久間修理様御役所ゟ御用繩被　仰付候ニ
付村々宿々例之通り継送り可被下候様御願申候　以上
佐野村
弘化四未年四月十三日　専治郎
吉治郎
喜左衛門
嘉右衛門
新助
差出申請一札之事
一中繩五拾駄
内弐拾六駄差出申候
残中繩弐拾四駄　但当十五日迄
一□繩弐拾駄　追々差出申候
右は此度大地震ニ而御城下所々等損候ニ付御利用方御役所
ゟ御用繩被　仰付奉畏銘々出精御上納仕候依之御請奉差上
依而如件
当村
弘化四未年四月　三役人
御利用方
御役所
乍恐以書付御訴申上候
先月廿四日夜大地震ニ付変死怪我人等猶又得と取調御訴申上
候様御触面頂戴仕候ニ付村方穿鑿仕候得共先達而御訴申上候
外変死怪我人等一切無御座候此段御届申上候　以上
弘化四未年四月廿三日上ル
郡御奉行所
（表紙）一　弘化四丁未年三月二十四日
信濃国大地震ニ付諸方ヨリ御届書写
夜戌ノ中刻ヨリ亥ノ上刻江掛ル　」
（注、すべて他出あるため省略）