地震史料集テキストデータベース

[未校訂]国文学研究資料館国立史料館
（銭箱預り覚）
覚
一金五両判　弐枚
一同小判　弐拾弐枚
一壱分金　九両壱分
一弐分金　弐両也
一銀古南鐐　壱ツ
一同古壱朱　弐ツ
一金古弐朱々　壱ツ
一弐朱金　八拾三両弐分也
一壱分銀　三百八両也
一当百銭　廿三〆五百文
右入
箱寸
但し外のり
深壱尺四寸七分
幅壱尺弐寸三分
長弐尺壱寸八分
但し底痛み
錠付
右付五寸
外ニ小箱三ツ
右の通り御預ケニ付無相違慥に御請取申候且当人出来候節ハ
急度差出しに申候為後日一札差出し候所如件
安政弐年
十一月二日
長浜村
七兵衛印
御名主
忠左衛門殿
（注、別に「覚」あり。それによると本文は同文だがそのあとに次の文がある）
右は十一月二日八ツ時小漁の者重須村字小松崎のものニて拾
ひ揚其儘村役人方へ相届ケ候故村役人□合慥ニ預り置候
安政弐年卯十一月二日
名主
忠左衛門
□（ムシ）　兵衛殿
（銭失金子預り覚控）
覚
一金四百三拾五両弐朱ト
外ニ当百銭弐拾三貫五百文
内
金拾両也　五両判
金壱両也　弐分金
金四両也　壱分金
金拾両也　小判
金四拾五両也　壱分銀
金三拾両也　弐朱金
〆金百両也
右は我等村方海面前浜ニおゐて当所漁師衆拾上貴殿方江御預
申置候処此度右金子の内前書の通今般預り申候処相違無之候
以上
安政弐卯霜月十二日
重須村
役人代
半十郎
代印　伊左衛門印
長浜村
御名主
忠左衛門殿
（拾ひ揚ケ金子下付願書控）
乍恐以書付奉願上候
御知行所豆州君沢郡長浜村役人惣代名主四郎左衛門□（シミ）□　当
月二日村方□（シミ）兵衛船水主のもの共漁業に罷出御運上場海底ニ
おゐて金銭箱有之候箱引揚候趣ヲ以村役人共江届けニ付立会
相改即日取締三津村羽田彦三郎方江相届浦法の通村方江相触
候処大久保兵庫御知行所同郡重須村伝左衛門義去ル寅十一月
津浪の砌流失いたし候金子ニ有之由員数書等差出候得共符合
不致廉も有之殊ニ大金自己ニ引渡し候も難相成候ニ付出府取
計方御伺中の処此節国許ニおゐて両村役人共立会再応取調候
処金子員数等も符合いたし候ニ付示談仕候旨ニ而右重須村役
人申出候間此段奉申上候依而何卒以御慈悲一ト先御下ケ被成
下置候様奉願上候　以上
安政二卯十二月
御知行所
豆州君沢郡長浜村
役人惣代
四郎左衛門
大久保兵庫知行所
同州同郡重須村
役人惣代
半重郎
地方
御役所
（流失金子請取証文）
差出申一札之事
一金五両判　弐枚
一同小判　弐拾弐枚
一壱分金　九両壱分
一弐分金　弐両也
一銀古南鐐　壱ツ
一銀古壱朱　弐ツ
一金古弐朱　壱ツ
一弐朱金　八拾三両弐分也
一壱分銀　三百八両也
一当百銭　廿三貫五百文
右は当卯十一月二日其御村方七兵衛船五人乗組磯漁ニ罷出候
処御運上場海底ニおゐて右水主の者水腐の痛箱拾揚右箱の内
金銭有之候ニ付早速御村役人右舟ニ乗入御改の上大金の儀ニ
付　御地頭所津田英次郎様江御訴ニ相成候処右は私儀去寅十
一月津浪の節流散いたし候金子ニ紛無御座候儀と存候ニ付金
銭員数覚の通書付差出候処右金高と符合いたし候ニ付右の段
御承知被下双方示談の上御地頭所御願下ケ被成下度旨御願申
入候処早速御承知の上御願下ケ被下候段忝奉存候然処帰村の
上三津村伝左衛門立入御示談申入右諸雑用として金子五拾両
差出残金銭不残御渡し被下候段全隣村の好身合の儀と忝奉存
候然上ハ右一件ニ付向後如何様成儀出来候共又衆人御難防儀
ニ付万一悪評有之候とも決而取用不申少も御村方へ対し御厄
介申間敷儀ハ不及申御苦労等相掛申間敷候為後日一札如件
安政二卯年十二月重須村
当人　伊左衛門印
立入人　伝左衛門印
組頭　三十郎　
名主　喜東治印
長浜村
御名主　忠左衛門殿
御組頭　平蔵殿
四郎左衛門殿
（重須村流失金の義ニ付諸雑用金請取覚控）
覚
一金五拾両也
右は重須村流失金の義ニ付諸雑用金書面の通り慥ニ請取申候
以上
安政二卯年
十二月七日
立入人
三津村
伝左衛門殿
長浜村
拾ひ主
惣代
七兵衛
同村
名主　忠左衛門