地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（表紙）
「安政二年卯正月吉日
御用留覚帳
四ツ屋村」
門田村
月潟村
釣寄村
河間村
福嶋村
羽黒村
真木村
姥島村
右村々
庄屋中様へ
夜通以急廻状致啓上候、就は只今拙者共御呼出し去ル二日夜
江戸表地震大変之趣追々相聞候ニ付而は、未タ御用状至着不
致、御屋敷之御様子は聢と不相知候得共、此上何等之御用被
仰付哉茂難斗候間、大工木挽左官鍛冶并素人ニ而茂大工之事
を心得候者共追而御沙汰御座迄ハ其日通り之処ハ格別、遠方
江罷出儀は差留置候様可仕旨被 仰付候間、此旨右職体之者
共へ早々御申付置被成候様仕度此段得御意候、此状早々御順
達留り村より会所江御返却可被成候 以上
十月七日
月番
庄屋
右村々
庄屋中様
以急廻状申し進候然ハ江戸表地震大変之儀ニ付大工木挽左官
鍛冶等之類追而御沙汰迄遠方へ罷出候儀御差留之趣兼而得御
意候処最早其儀ニ不及趣付御沙汰ニ相成候間此段急得御意候
早々御順達留り村より会所へ御返却可被成候 以上
十月十二日
月番
庄屋
夜通急以廻状致啓上候、然は当月二日夜江戸中大地震之上数
ケ所出火之よし、依之為御見舞惣代出府伺中之処、御屋敷四
ケ所共御無難、上々様方御機嫌能被為入御満悦之趣御用状到
来、惣代出府ニおよび間敷旨御達ニ御座候ニ付、当来ル十五
日四ツ時郡中一同庄屋平服ニ而御無難之恐悦申上候間御出勤
可被成候、右申上置早々御順達可被成候 以上
十月十三日
月番
庄屋
以廻状致啓上候、然は当月二日夜江戸表地震強し其上数ケ所
出火有之由之処
御屋敷格別之御破無（ママ）之、上々様益御機嫌能被遊御座候趣被
仰出、恐悦至極奉存候、依之御収納米御取立相済候ハゝ悦休
一日勝手次第御申付可被成候、尤郡中評義之上此段得御意候、
此状早々御順達留り村より会所へ御返却可被成候 以上
十月十六日
惣代
庄屋
以廻状致啓上候、然は当暮郡中割来ル十一月四日より取始候
間、同日迄小日記会所へ御差出可被成候、右日限御出後之分
ハ後割へ相送り申候間、此段得御意候、早々御順達留り村よ
り会所へ御返却可被成候 以上
十月廿六日
月番
庄屋
以廻状致啓上候、然は
□（ムシ）月十三日
御奉行様新潟湊御用済、明日御日帰り之積りニ御座候間、右
之心得ニ而御案内可被成候、此段得御意候 以上
十一月十二日
四ツ屋村
月潟村
右村々
庄屋中様
月番
庄屋
尚々兼而当年被 仰出候御囲籾一時拝借、明年より願立候共、
御聞済ニ不相成候趣改而御沙汰御座候間、此段為御膽（ママ）持申遣
候 以上
以急廻状申進候、然は当年被 仰出候御囲籾、今般江戸地震
大変ニ付、公儀江御願済御払被 仰出候、依之拙者江御買請
被仰付候間、御村々御望御座候ハゝ、来ル廿五日迄会所江否
早々御申越可被成候、此状早々御順達留り村より会所江御返
却可被成候 以上
小林六郎兵衛
十一月十九日
廻状村順例之通り依之略ス
以持廻状申進候、然ハ江戸地震一件ニ付差懸り惣寄評議度致
候間、明□（ムシ）無相違御直参可被成候 以上
十二月三日
月番
庄屋
□ 釣寄
□ 河間
四ツ屋 道上
門田 福島
月潟 羽黒
覚
一人足拾人
内
三人 賀籠壱挺
壱人 両懸一ツ
壱人 目籠一ツ
五人 荷物
〆
右□（者カ）明三日晩新がた湊出立、一ノ木戸陣屋迄罷越候条、於
町村前書之人足無遅滞継立可給候 以上
高碕家中
卯十二月二日 飯沼勘左衛門 御印
大野町
月潟村
門田村
四ツ屋村
荒町村
大町村
庄屋
問屋
中
覚
一人足六人
内
三人 賀籠壱挺
壱人 両懸壱荷
壱人 目籠壱荷
壱人 荷物
〆
右は明七日暁新潟湊出立一ノ木戸陣屋迄罷越候条、於町村
書面之人足無遅滞継立可給候 以上
卯
十二月六日
高崎家中
飯沼勘左衛門
大野町
月潟村
門田村泊り
四ツ屋村
荒町村
右町村
庄屋
問屋
中
追而月かた村より例之□通り人足等同村迄無遅滞差出可
置候 以上
以廻状致啓上候、然而ハ江戸地震強候得共、四ケ所御屋敷
格別之御破損無之由之処、追々之地震ニ而御修覆莫太御入
用之趣依之当郡中より金五百両為御見舞献上仕度、去四日
惣寄決談之趣伺候処、願書差出候様御沙汰ニ付取調候間、
来ル九日三役人御印形会所迄ニ御持参御調印可被成候
此状早々御順達留り村より会所へ御返却可被成候 以上
十二月四日
郡中惣代
庄屋