地震史料集テキストデータベース

[未校訂]一昨（九月）廿八日暮合頃、余程之地震ニ付御朱印并御鍵箱其外
為持出候処、其後数度鳴動いたし揺返し候ニ付、終夜
外ニ而致勤番候
一右地震ニ付桜御門西番所立出松之木下ニ而勤番致候段
□田金兵衛届出候間、承届置候事
一助番川俣与五右衛門殿御門迄罷出候処、御城中御別条
も無之御門〆後ニ付御門前ゟ引取申候
一前条之通りニ候処、今暁八ツ半時頃又候余程強く一揺
いたし、夫ゟハ格別之義も無之六ツ時前ゟ西風吹出し、
先々治り候様子ニ付夜明候而御朱印其外持出し候品々
取入、平日之通り致勤番候事
一今暁大目付平山志右衛門殿登城有之御城中御別条無
之哉之段尋有之、且火之元之義心付候様被申置退出候
事
十月九日　当番佐藤織衛大嶌又蔵
一去月廿八日夕方余程之地震長之処夜中迄度々之義ニ付
御朱印其外之品之（々カ）持出、御玄関前ニて勤番致候、右ニ
而は以後右様之節若雨天ニて外ニ而は勤番難相成節は
陳小屋御取建ニ相成様咄合之上当番御用部屋へ申上候
処尤ニ御聞済ニ相成、乍仮前広ゟ御建置与申ニは相成
間敷ニ付、其節ニ至り夜中ニ御座候は為御門開中間部
屋へ申遣陳小屋（カ）取建勤番致様相成候事去月廿九日記置之処其節記置不
申候爰ニ記也