地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（地震紀）
同四年十月四日、東海道何レモ大ニ震フ、此日風少モ吹カ
ス空晴テ一点ノ雲ナク暑キ事大暑ノ如ク、暫クアリテ東
南ヨリ揺出、天地モ一ツニナルカト疑ハル地裂ケ水湧
キ、人家ハ将基（ママ）倒シノ如ク、諸人広場ニ走リ、五人七人
手ニ手ヲ取リ但ウツフシニ伏ト雖モ三間四間ノ間ヲ転バ
シニ転バサレ気絶スルモノ無数、同十一月四日・廿三日
富士山麓ヨリ山ヤケ出シ、其響大雷ノ如ク、近国大地震
シテ灰ノ如キ砂ヲフラシ、暗冥咫尺ヲワカタス、江戸ハ
白昼ニ提灯ヲ用フ、
（欄外の部分）
宝永四丁亥
津山藩日記
一十一月四日晴、未之上刻地震ニ付御城中見分ニ大目付
各務八郎太夫、其外御作事方御役人罷出御城内御対面
所御破損無之、当国ニ而は終ニ覚不申強地震ニ候、
○大坂御留守居長坂五右衛門書状、御屋敷別条無之、御家
ハ大分潰家・死人・怪我人有之
○大坂地震并高汐ニテ潰家九百九十三軒死人五百四十壱人
○江戸大地震 先先年地震程ニハ無之、先年之出歩（ママ）程ノ強
さニ有之由也
宝永四年十月四日、地震、山中筋震力強シ、震は無程□
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右は十月四日未之下刻ゟ地震、半時斗程大ゆり仕村々痛も
御増（カ）書付指上申候尤此外戸・壁痛・土屋（カ）之分少宛ころき
申、家数々御座候、此辺之者共前代ゟケ様之地震及承不申
由ニ御座候
宝永四年亥十月
三家村大庄屋
五左衛門
湯本村同
三郎右衛門
右日記