地震史料集テキストデータベース

[未校訂]慶長六年（一六〇一）十二月安房、上総地方に大地震が起
り、大津浪が襲来したことが「房総治乱記」「房総軍記」
「野史」「関八州古戦録」等に見えるが「上総国誌」には
「房総記曰、慶長六年辛丑十二月十六日大震、山崩海埋或
成岳、当時房総海上俄然潮退殆一里、而為乾□□二日一
夜、同十七日至夜半海澳大嘯、而高濤如山起蕃忽来衡
臨海岸額、瀕村人民溺没不可算」とて夷隅、長柄、山辺の
三郡下四十八ケ村が津浪に遭ひ、「豈・可堰憫惻乎」と
誌している。