[未校訂]御藏前通り天王橋のほとりに何がしとかよべる水茶屋あり、
[一時|あるとき]駕籠のものこれが見世へ休はんと客を乘たるまゝ入口の
土臺をまたぐに、沓脱の土間踏ねけたるゆゑ、驚きて是を見
るに清水混々として湧出る。人々あやしみ是ぞまさしく弘法
大師の清水ならんかといひはやせしが、四五日をへて此地し
んあり、大地しんいらんとする時井の水涸あるひは濁りなど
するもの地ちうの水脈くるふ故なりと、思ふに此水も水脈く
るひて常を失うによりかゝる緣なきところへ湧出するものな
らんか。
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項目 | 内容 |
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ID | J0400551 |
西暦(綱文) (グレゴリオ暦) |
1855/10/31 |
和暦 | 安政二年九月二十一日 |
綱文 | 安政二年九月二十一日(西曆一八五五、一〇、三一、)江戸淺草藏前、地下水湧出。 |
書名 | ☆〔江戸大地震末代噺の種〕 |
本文 |
[未校訂]御藏前通り天王橋のほとりに何がしとかよべる水茶屋あり、
[一時|あるとき]駕籠のものこれが見世へ休はんと客を乘たるまゝ入口の 土臺をまたぐに、沓脱の土間踏ねけたるゆゑ、驚きて是を見 るに清水混々として湧出る。人々あやしみ是ぞまさしく弘法 大師の清水ならんかといひはやせしが、四五日をへて此地し んあり、大地しんいらんとする時井の水涸あるひは濁りなど するもの地ちうの水脈くるふ故なりと、思ふに此水も水脈く るひて常を失うによりかゝる緣なきところへ湧出するものな らんか。 |
出典 | 日本地震史料 |
ページ | 475 |
備考 | 本文欄に[未校訂]が付されているものは、史料集を高精度OCRで等でテキスト化した結果であり、研究者による校訂を経ていないテキストです。信頼性の低い史料や記述が含まれている場合があります。 |
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