[未校訂]淺草御藏前通り天王橋の邊りに、一軒の水茶屋有、九月下旬
駕籠の者此店へ休んと、客を乘せながら入口の土臺をまたぐ
に、沓脱の土間拔けたる故、驚き是を見るに、清水混々とし
て湧出る。人々あやしみ種々説を唱へ居ける處、十月二日の
大地震なり。昔より大地震のきざし有時は井の水濁り、又は
涸などする事有よし。是皆水脈くるふて然らしむる處なら
ん。此清水の緣なき處へ吹出せしも、皆水脈の變のなす所に
や。
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項目 | 内容 |
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ID | J0400550 |
西暦(綱文) (グレゴリオ暦) |
1855/10/31 |
和暦 | 安政二年九月二十一日 |
綱文 | 安政二年九月二十一日(西曆一八五五、一〇、三一、)江戸淺草藏前、地下水湧出。 |
書名 | ☆〔時雨廼袖〕○畑銀鷄著 |
本文 |
[未校訂]淺草御藏前通り天王橋の邊りに、一軒の水茶屋有、九月下旬
駕籠の者此店へ休んと、客を乘せながら入口の土臺をまたぐ に、沓脱の土間拔けたる故、驚き是を見るに、清水混々とし て湧出る。人々あやしみ種々説を唱へ居ける處、十月二日の 大地震なり。昔より大地震のきざし有時は井の水濁り、又は 涸などする事有よし。是皆水脈くるふて然らしむる處なら ん。此清水の緣なき處へ吹出せしも、皆水脈の變のなす所に や。 |
出典 | 日本地震史料 |
ページ | 475 |
備考 | 本文欄に[未校訂]が付されているものは、史料集を高精度OCRで等でテキスト化した結果であり、研究者による校訂を経ていないテキストです。信頼性の低い史料や記述が含まれている場合があります。 |
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