地震史料集テキストデータベース

●午九月十五日八つ時、地震、御組頭野村忠助様表通り北ノ方石垣崩、長屋痛、寄勝場之内立家其外相川寺院石垣等痛、相川ニ而怪我人左之通、在中ニ而も痛所多有之、越後辺者過分地震無之由、比節山之神惣源寺出雲崎ニ而右様子承帰
御勘定役〓本途床屋番助　原田為右衛門
是者寄床屋ニ詰居候所、地震ニ付立退候節、ミとり坂南側石垣崩掛り左之足ヲ打痛所出来致候
灰吹大工　又四郎
是者右同数ニ付両足ヲ打痛所致出来候
外吹買石長兵衛勝場勝リ者　与助
是者勝場立退候節御役所下なたれ〓落石有之、両足を打痛致出来候
鳥越間歩付山角行間歩大工　坂下町　七十郎
中尾間歩付山子之助間歩工　炭屋町　辰兵衛
是者右両人落石ニ而足ヲ打痛所致出来候
小右衛門町　孫七
是者六十枚御番所外ニおいて柴刈居候所、落石ニ而両足ヲ打痛致出来候
鳥越間歩付山角行間歩撰石坂下町与助後家
け　さ
是者小屋鏈石撰立居候所落石ニて打レ即死致候
●右地震ニて加茂郡願村ニて家拾八軒、土蔵・納屋四拾ケ所、同日申刻ニ大浪打、右壱ケ村不残流失、市左衛門ト土蔵壱軒本屋斗リ残リ、鵜島村ノ内潮入五軒有之、右之分ハ御年貢家財不残流失、依之御代官所〓中田代右衛門罷越、願村男女百六拾人、九月廿七日〓十二月廿七日迄百日分之夫食被仰付、去年稲作出来候迄、度々夫食被仰付午年御年貢并ニ畑銀納共御伺之可被下旨被仰付、右之外海辺国中村々大木根返り等多ク有之
○本史料は、寛永一二年（一六三五）から天保七年（一八三六）までの佐渡奉行所記録を、目録の体裁で収録したものである。