地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（六月十四日）
同日（御堂日記）
今夜丑上刻大地震直様御堂座所江御注進申上ル、引次
祖師尊前立燭燈明不殘燃之
夜丑刻より大地震ニ付、御眞影御動座被遊候事
六月十五日（上檀間日記）
一、今暁丑刻大地震御座敷向少し御損有之、右ニ付
御眞影御本尊其外御影等寅刻頃本堂唐戸外江御動座被爲
在候處、猶又正卯刻頃餘程之大地震有之候ニ付、御白砂
江本堂前中央御轉座被遊、猶辰刻過本堂御椽最初御動座
候處江御移之事
一、右ニ付大谷御經
今十五日朝十六日とも御延引御堂方ゟ伺出、其通ニ被仰
出右之趣院家定衆手紙 大谷輪番上同 小奏者江申達
同日（御堂日記）
大地震ニ付、假御厨子内陣江直之候様御沙汰之旨定衆本
誓寺より被申候ニ付、御影堂内陣正面江直之、御影御唐
櫃十字之間西之方北之滑敷居際江出之、本堂同斷
御本尊御唐櫃江當番奉納之
卯上刻又々震動致候故、直様庭上江御移座
門上者彌勒阿難尊像假座江直し、卓上之花損候ニ付、取
片付候事
御所様奥江被爲入候、終夜三御連枝御交代ニ而御番被成
候、三等衆同斷、惣而如晝家老中御堂衆交代御番候事
六月十六日（上檀間日記）
一、今未刻
御眞影御始御還被遊候旨内用人申出ル
同日（御堂日記）
地震追々鎭候ニ付、未刻御還座被爲在候趣被 仰出候
事
御達能滿院様
奉本行寺
六月十七日（御堂日記）
御眞影還座ニ相成候ヘ共、未タ地震治リ兼候事故、御動
座之節之通心得、晝夜四人宛堅固ニ御守護申上候様御沙
汰之事
御達深量院様
奉願心坊
六月廿一日（御堂日記）
戌刻地震直様御座所江御注進申上候、引次燈明燃之、内
陣江燭臺出之、本堂同斷
非常御番相勤候様御沙汰之事
達七里將監
奉願心坊