地震史料集テキストデータベース

[未校訂]一、十月四日、天気長閑、未上刻江戸強き地震、其後小地震度々、翌五日卯の時に又強き地震有之、右地震、駿府其外大阪西国筋、前代未聞の大地震、依之駿府御城久能御宮及大破損候に付、烏見分稲垣対馬守急に発足、十月七日江戸出立、對馬守に相添被遣候、小普請方福王與左衞門、御大工棟梁にて〓木太郎左衞門、小普請手傳三へ被遣之、
一、右地震故東海道の中破損夥敷、津浪打家居流、人死多く、原吉原などは宿々高浪にとられ流失、荒井御番所も行方不知、其所の舟四五十艘不殘行所不知の由、さつた山も崩、藤川へ押込候由、其外大変の〓難申盡、依之烏御見分、御目付安藤式部坪内角左衛門兩人へ被遣候、大坂御城代土岐伊予守殿へも参観被致候へども、今度の西国筋大地震に付御暇被下、十月三日発足也、