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[未校訂]一、元禄十六年未十一月廿七日未下刻御連名之御奉書小笠原佐渡守様〓到来
御用之儀候間 明四時登 城可有候、以上
稲葉丹後守
秋元但馬守
十一月廿七日 小笠原佐渡守
土屋相模守
阿部豊後守
戸沢上総介殿
一、即刻右之御請、小笠原佐渡守様江小磯竹右衛門持参 御奉書拝見仕候、御用之儀御座候間明四時登 城可仕之旨奉畏候、恐惶謹言
戸沢上総介
十一月廿七日
阿部豊後守様
土屋相模守様
小笠原佐渡守様
秋元但馬守様
稲葉丹後守様
同廿八日
一、今日御登 城、五過御出宅於 御城御老中御列座ニ而今度就地震御城廻御石垣御修覆御手伝被 仰付旨小笠原佐渡守様被
仰渡難有奉存候と之御請相添、佐渡守様被仰候は今度御普請之儀は但馬守江被 仰付候而、委細之儀は御尋可被成之由被仰候 御一同御手伝被 仰付候御方
松平大膳大夫
霜月廿九日御上屋敷類焼ニ付大学頭様御免御代松平右衛門督様江被 仰付
藤堂大学頭
立花飛騨守
丹羽左京大夫
戸沢上総介
加藤遠江守
稲葉能登守
右者此順ニ御出座
一、御退出之節御老様中不残松平美濃守様・松平右京大夫様、若御老中様迄右為御礼御自身御廻被遊候
一、御帰宅以後秋元但馬守様江御使者被遣
私儀今度 御城廻御石垣御修覆御手伝被 仰付難有奉存候段、先刻致参上申上候、且亦御普請初之儀何頃〓可被仰付儀御座候哉、承度奉存候、私在所遠方其上雪跡ニ而早速家来等呼寄申義不自由御座候付承知仕手支不申積ニ仕度奉存候付、奉伺候由
御使者 小磯竹右衛門
一、但馬守様〓返答先刻は御出被仰置候趣致承知候、御普請御取付之儀今日被 仰出候義候得は、未難相知候、御支度出来以後可被 仰聞候、其節委細可申達候
御普請御用御掛候御方
惣御奉行 秋元但馬守様
添御奉行 稲垣対馬守様
御勘定方 萩原近江守様
松平伝兵衛様
御作事奉行
大島肥前守様
甲斐荘喜右衛門様
御普請奉行
水野権十郎様
布施長野守様
小普請奉行
曲淵伊左衛門様
永田半助様
竹村権左衛門様
小普請方 遠山善次郎様
竹田藤右衛門様
鈴木伊兵衛門様
御大工方 鈴木修理殿
右之御方々江御普請御手伝被 仰付候付万端御差図被下候様ニと之御口上ニ而御文言被遣候
鈴木与次郎
御被官組頭
片山三七郎
清水弥左衛門（三七儀は御普請方構不申候）
依田藤右衛門
松坂源太郎
御被官衆 大石貞右衛門
増田清右衛門
坂本七左衛門
松本源兵衛
壁方御被官 松田丈右衛門
石川市郎左衛門
瓦方屋根方共 吉見弥市右衛門
甲良豊前
御大工棟梁 鶴刑部左衛門
十一月廿九日
一、小幡上総介様・奥田八郎右衛門様江御使者御口上
拙者儀昨日 御城廻御石垣御修覆御手伝被 仰付難有奉存候、御案内旁以使者申達候
川田宇右衛門様
御材木御石奉行四人 桑佐四兵衛様
井上三郎兵衛様
平井三五郎様
柘植善九郎様
御役舟奉行三人 秋山彦大夫様
大岡孫八郎様
右之御方江御使者御口上
一、拙者儀昨日 御城廻御石垣御修覆御手伝被 仰付候、依之御用向之儀万端可得御意候、尤家来共相伺候儀も候は御差図頼入存候
十二月朔日
同二日
一、伊勢江為御祈祷料金子拾両佐藤百度兵衛持参
同三日
一、五百疋宛 甲良豊前
余田壱岐
村松淡路
右は御手伝被 仰付候付為御祝儀被遣
御使
菅沼荘兵衛
一、御家中知行取無足人且亦御足軽以下迄之御普請中之装束相印被仰 付候、委細品訳別帳記
一、御普請中御法度書被 仰出趣委細別帳記
松平伝兵衛様
藤原近江守様
水野権十郎様
布施長門守様
曲淵伊左衛門様
永田半助様
竹本権左衛門様
遠山善次郎様
右御普請中御差図御頼被成御口上ニ而御自身被遊御廻候
一、綿弐拾把塩引鮭二尺 鈴木修理殿江
右は表向ニ而受納無之付、菅沼荘兵衛を以被遣
一、□稲葉能登守様本〆中〓小兵衛方へ参候書付覚
一、御材木奉行御役舟奉行破遣物之事
□□何も様〓□□□□可仕候乍然□百疋程□□ニ而も可然哉
一、御用懸御徒目付衆御小人目付被 仰付候而被参候節使者遣事、且又以後被遣物之事
是も御並次第可仕候、乍然是ハ定而御廻之方ニ而無之は如何と被存候
一、御作事御奉行御普請御奉行江手前役人被差出候節名付事
御普請差出候重役人斗仮名書付可差出尤立付野袴之儀差図請可然哉候
一、秋元但馬守様、稲垣対馬守様江手前役人被差出候事
役人差出候節前以何も仮名書記以使者此者共御式台迄参上為仕度由、御案内申入可然様存候
御普請場請取候節御届之事
一、秋元但馬守様、稲垣対馬守様御作事御普請御奉行
是ハ御用懸之御奉行江斗其元様遠江守申合度其節申合可相勤候
一、御丁場所々ニ而相渡候節、其場所も致矢来候様又は御石垣取懸候所斗致矢来置、其外は境杭斗ニ而可然哉之事
其節致申合次第可仕候
一、秋元但馬守様江支度出来之義早く被仰達候方可然様被承候事
此方未出来と申程之儀無御座候間、左様之存当無御座候
右之通稲葉能登守様、本締中西権兵衛、井上左七郎方〓申来候付相伝候処、右之段之御付紙ニ而被仰出候
十二月四日
受納無之 布施長門守様
曲淵伊左衛門様
一、五百疋御肴代百疋宛 遠山善次郎様
永田半助様
竹田藤右衛門様
竹村権左衛門様
是ハ御断ニ而受納無之 鈴木修理殿
今度御手伝被 仰付難有奉存候、依之目録之通致進覧之候
一、三百疋御肴代百疋宛 断ニ而受納無之 鈴木与次郎
片山三七郎
右同断之御口上ニ而御中小性使ニ而被遣
同五日
一、大島伊勢守様・甲斐荘喜右衛門様・竹田藤右衛門様
右御三人江御普請御手伝被 仰付候付御自身御廻被遊候
一、千疋宛弐三百疋宛弐 布施長門守様御家来両人江
右は馬場五郎右衛門、瀬川小兵衛方〓遣
同六日
一、加藤遠江守様、稲葉能登守様本締并留守居諸事為申談被参候付御料理被下候、小兵衛罷出対談仕候
一、御作事奉行、御普請奉行、小普請奉行衆〓御連名之御手紙被遣、申渡之儀有之候間、御家来両人程只今大島伊勢守宅ヘ御差出可被成候、以上
曲淵伊左衛門
十二月六日 布施長門守
水野権十郎
甲斐荘喜右衛門
大島伊勢守
松平伝兵衛
戸沢上総介殿
一、右之御返答即刻大島伊勢守様御宅江小磯竹右衛門持参
一、瀬川小兵衛、瀬川三郎太夫被 仰付伊勢守様御宅江被遣
戸沢上総介
一、常盤橋〓神田橋・一ツ橋迄
右之内神田橋は年内御修覆可被申付候
（とぢ深くこの一行読めず）
右之御書付御渡何も御列座ニ而被 仰渡候は、来ル九日時分〓御普請取付候様心懸可被致候旨伝兵衛様被 仰渡候
一、喜右衛門様被仰候は小屋場致絵図明日我等宅ヘ持参可有之候、且又御普請懸候重役人未何方江も書付不被差出ハゝ是又明日我等方ヘ持参可被致由被仰渡候
一、布施長門守様 曲淵伊左衛門様
右御両人 御城御用有之付御出座無之候、鈴木修理殿出座被致候
一、小兵衛何茂様ヘ申上候者被 仰出候趣奉畏候、乍然在所江家来共呼ニ差越未参候付、人少ニ而は御座候得共被仰付候日限〓取懸相勤申ニ而可有御座由申上候、何も尤思召候、喜右衛門様被仰候は無人ニ而も不苦候間、御奉公之筋候間、早速取懸可然由被仰九日時分〓御普請取懸〓請申渡候得共、慥其段も不相知候、兎角追而段々可申談候旨被仰聞候
一、即刻大島伊勢守様御宅迄為御請御使者被遣只今家来之者被召呼御書付御渡、其上委細御口上之趣奉畏候、右為可申上以使者申上候
一、秋元但馬守様稲垣対馬守様江御使者被遣、只今御作事御奉行御普請御奉行衆大島伊勢守殿宅江家来之者被召呼御書付を以御石垣御修覆御手伝之場所被 仰渡候は常盤橋神田橋一ツ橋際迄御手伝可仕由、且又神田橋は年内〓御修覆可仕候旨被仰渡候付而右御請旁以使者申上候御返答ニは被入御念候御使者委細致承知候
一、稲葉丹後守様江御使者被遣、只今御作事御普請両御奉行衆〓大島伊勢守殿宅ヘ家来之者被召呼御書付を以私御普請御手伝之場所被 仰渡候は、常盤橋神田橋〓一ツ橋際迄御石垣御修覆可仕旨、且又神田橋は年内〓取付可申由被 仰渡候、且又御普請方ニ掛候私家来之者別紙書付掛御目候、右之者共但馬守殿対馬守殿ヘも差出可申候、此段為可申上以使者申上候由、御口上書を以被仰遣候、丹後守様義は御用御頼ニ付右之趣被仰遣候
十二月七日
一、秋元但馬守様・稲垣対馬守様江御使者被遣今度御普請場所江差出申候、家来共書付懸御目候、尤此者共も御式台迄参上可仕候而為御案内以使者申上候
一、右御返答は被得其意候而御勝手次第可被遣由申来候
一、五百疋村田伝右衛門方江菅沼荘兵衛を以被遣候
十二月七日
一、鈴木修理殿江五郎右衛門方〓千疋、小兵衛方〓五百疋遣候処、御断ニ而無受納
一、甲斐荘喜右衛門様ヘ御小屋場御願之所絵図被成御口上書ニ而被遣、常盤橋御堀端〓町之間道幅拾弐間四尺御座候内、御堀端ニ而六間三尺、常盤橋御制札場〓鎌倉河岸ヘ取付候橋際迄百七拾間、右之所小屋場ニ奉願候、百七拾間之内町辻番七ケ所御座候、可罷成義御座候は、小屋場外ヘ引出申度候、此段被 仰付可被下候
一、喜右衛門様御返答御絵図并御口上書之趣得其意奉存候、御絵図之所江間杭被仰付其上ニ而矢来等可被仰付候、此方〓引渡不申候間絵図之内ヘ間杭之形もいたし差出可申由被仰聞候、辻番所之儀は町奉行衆ヘ可申談候、尤其元〓も御月番之町奉行衆迄右之段可被仰達候
一、秋元但馬守様・稲垣対馬守様江五郎右衛門・小兵衛・大之丞・三郎大夫参上仕、今度御普請御手伝上総介江被仰付候、何も御丁場江罷出候役人共御座候、右為被申上各様迄参上仕候由御取次迄江之口上尤何も仮名一紙書記持参
一、松平伝兵衛様・大島肥前守様、甲斐荘喜右衛門様・水野権十郎様・布施長門守様・曲淵伊左衛門様・鈴木修理殿御丁場江罷出候付為御届右四人共参上、尤仮名一紙書記持参
一、惣御家中下々至迄御普請中万端可相慎ケ条書を以誓詞被仰付候、前書被 仰出候委細別帳ニ記
十二月八日
一、甲斐荘喜右衛門様〓御連名之御手紙到来、申談義候間今七時家来壱人喜右衛門宅迄可被差出候、已上
水野権十郎
十二月八日 甲斐荘喜右衛門
大島伊勢守
松平伝兵衛
戸沢上総介様
一、則刻右之御返答被遣
一、瀬川小兵衛喜右衛門様迄右之刻限ニ参上仕候処、稲垣対馬守様〓御渡被成候御書付一通被遣
覚
御手伝方ニ而雇人足等賃銀之儀何も被仰合被相究可然候無左候ては高直ニ而世上普請之障ニ可罷成候、以上
松平石見守様組 桑山源七郎様
神田淡路守様組 服部久右衛門様
北条右近様組 根来平左衛門様
三枝摂津守様組 朝倉外記様
板倉筑後守様組 岡田新八様
永井備前守様組 土屋長三郎様
伊沢吉兵衛様組 仁賀保内記様
松平源蔵様組 渡部内記様
水野甚五左衛門様
小田切土佐守様組 大橋与惣右衛門様
北条右近様組 成瀬吉右衛門様
板倉筑後守様組 松平伝左衛門様
大久保甚右衛門様
天野弥五右衛門様
右は今度御普請御手伝之御方様御丁場江御付被成候段御目付依之御使者被遣御口上
今度、御城廻御石垣御修覆ニ付御自分様方ニも右之御用被仰付之由、乍御太儀珍重存候、拙者儀も御手伝被仰付難有奉存候、依之御普請中可得御意候間、為御案内以使者申達候
十二月九日
一、秋元但馬守様〓手前丁場江御立合之御番衆御書付以御渡被成候、左ニ記
服部久右衛門
朝倉外記
右両人御手前御丁場江立合可被申候間可被仰合候
一、保田越前守様江御使者御口上
寒気之節候得共益御堅固御勤珍重存候、然は今度私儀、御城廻ノ御石垣御修覆ニ付御手伝被 仰付候、依之拙者小屋場常盤橋川岸通相願申候、右之小屋場之内辻番所六ケ所御座候小屋之内有之候而は小屋掛可致様無之候間、矢来之外江引出候様仕度候、甲斐荘喜右衛門殿〓其元様へも可被仰達由御座候、委細は絵図相記懸御目候
一、御返答今度御手伝被 仰付乍答儀珍重存候、御小屋場之儀承届候辻番所引出候様可申付候
一、服部久右衛門様、朝倉外記様江御使者
今度私御普請丁場江御立合候様被 仰渡候由秋元但馬守殿〓被仰聞候、万端御心安可得御意候、依之以使者申達候
一、右御両人様〓御手紙被遣、今度御普請之儀付申談度事御座候而今九ツ時朝倉外記宅へ御普請懸候御家来衆御越可被下由
一、右申来候刻限河上大之亟被 仰付被遣候処御両人被仰候は今度御普請御丁場且又御普請懸候役人書付可遣由被仰聞候付、委細書付被遣候
十二月十日
一、松平伝兵衛様・大島伊勢守様・甲斐荘喜右衛門様・水野権十郎様〓御連名之御手紙到来
申談之義有之候間御家来衆一両人神田橋大番所前迄可被差遣候、以上
十二月十日 右両人
戸沢上総介様
一、即刻御返答被成
一、馬場五郎右衛門・門屋軍大夫・瀬川小兵衛下役人等召連罷越候、鈴木修理殿御被官清水弥左衛門・松坂源太郎右三人御出合被仰聞候は、一ツ橋神田橋之間石垣崩候所、取払仮橋御掛候筈候間、則差図之所御取払可被成候、弥明日〓人足等御出御取退御尤候仮橋之儀は従
公儀御掛候間左様可相心得候
一、神田橋舛形之内、冠木御門東方塀倒候所板囲ニ可仕由、同所袖塀倒懸候所も取払可申由被仰聞候
一、秋元但馬守様稲垣対馬守様江御使者
先刻御作奉行御普請奉行衆〓被仰聞候は、明十一日〓神田橋一ツ橋之間土手石垣崩候所取払御仮橋懸候間場所取退候様委細鈴木修理被相伝候、右為被申上以使者申上候
一、松平伝兵衛様・大島伊勢守様・甲斐荘喜右衛門様・水野権十郎様・布施長門守様・曲淵伊左衛門様江明日〓被仰渡候場所江取懸り申候段御届之御使者被遣
一、鈴木修理殿江御使者
先刻家来之者差出候所ニ被仰聞候御差図之通致承知候、弥明日〓御普請取付申候、依之右御案内旁以使者申入候
一、何茂様御出之節為御馳走御茶弁当御菓子多葉粉盆腰懸等迄遣候得とも御受不被成候
十二月十一日
一、永田半助様・遠山善次郎様・竹田藤右衛門様・竹村権左衛門様・鈴木伊兵衛様御使者御口上
昨日鈴木修理申渡候拙者御普請場所神田橋壱橋之間石垣取退御仮橋懸候間、今日〓人足等指出可申由、御普請奉行方〓被仰聞候周蔵為御案内以使者申入候
一、今日〓御普請初一ツ橋神田橋之間松平右京大夫様御裏門前通御仮橋掛候付石垣崩之所土手切貫申候、依之馬場五郎右衛門・瀬川小兵衛・河上大之亟・瀬川三郎大夫并御普請方奉行下奉行共早朝〓罷出候
一、殿様巳中刻御丁場江御出御装束御袴御羽織御供廻羽織股引三尺手掛何も一同ニ御普請場御見廻早速御帰被遊候
一、服部久右衛門様・朝倉外記様為御見分御出被成候
一、右土手上之松為取退植木御奉行横沢三左衛門殿・森与惣右衛門殿手代被遣、右土手之松百弐十弐本為堀候而清水御門御植溜江此方人足を以相届則右之場所へ植置申候、右為宰領遠藤五郎大夫差越候、尤手代衆〓右之松請取候段手形被遣之
一、昼時過右場所為御見分、鈴木修理殿并御被官清水弥左衛門・松坂源太郎被召連被参候
一、同所為御見分松平伝兵衛様・大島伊勢守様・甲斐荘喜右衛門様・水野権十郎様御同道ニて御出、鈴木修理申達候通弥土手切貫石垣取退可申由被仰聞候殿様江も御口上今日〓御普請御取付乍答儀珍重奉存候、先刻御丁場江御出被成候由御太儀奉存候由被仰置即刻御帰
十二月十二日
一、未明〓奉行役人人足等右之場所江相詰御普請ニ取懸申候
一、昨十一日取残之松拾弐本御座候付植木御奉行両人江従殿様御口上書被遣、御丁場之内取払申候、土手ニ松拾弐本、昨日取残就御座候、今日御見分被遣取退申様ニ被 仰付可被下候 被仰下候通奉得其意つゝ追付手代共遣見分可申付由御座候
一、即刻植木奉行組頭被参、右之松見分之上為掘清水御門植溜へ此方之人足ニ而遣之
一、御普請場為御見分松平伝兵衛様・水野権十郎様御出別ニ相替儀も無御座候 殿様少々御不快ニ付御出不被成由五郎右衛門御挨拶申上候処、寒気之節御座候間無御油断御保養被成候様ニ被仰置即刻御帰
一、服部久右衛門様・朝倉外記様御出 殿様〓御使者御口上
拙者儀此間少々不快ニ付昨日御丁場江達罷出候付不懸御目候、今日も右之仕合御座候間致不参候、昨日は不掛御目候付以使者由達候由
一、神田橋御用之車通候付御番所迄車相通候手形瀬川小兵衛〓遣御当番鍋島紀伊守様之由
一、小梅猿江玄森三ケ所御蔵奉行池田弥左衛門殿・多賀彦八郎殿・平岡彦左衛門殿・鈴木弥七郎殿・右之御方江御使者御口上
今度我等儀御石垣御修覆御手伝被 仰付候依之御用等可申進候間万端契入存候、右御案内旁以使者申達候
一、御道奉行美濃部権之助様・米津梅之助様・松下権兵衛様江御書紙被遣御使言
拙者儀今度 御城廻御石垣御手伝被 仰付候、依之小屋場常盤橋川岸通御普請奉行衆被相渡候、此已後不足候は白銀丁土手通ニ而請取申儀も可有御座候、右之趣為可得御意如此御座候、以上
十二月十三日
一、御仮橋台為縄張甲良豊前・久村甚左衛門・河合利兵衛罷越差図之覚
一、御仮橋台幅 六間 一、長 拾四間
一、橋台簗出 五間宛 一、橋台之袖 壱間宛
右之通鈴木修理殿御書付以被 仰渡之由、縄張右之間数ニ致候
一、右為見分鈴木貞右衛門・増田清右衛門・杉本源兵衛・依田藤右衛門弐人宛両度被参
一、鈴木修理殿為見分御出、先刻甲良豊前委細申付縄張為致候、愈左様相心得可申由被仰聞候、尤五郎右衛門・小兵衛立合候
一、服部久右衛門様、朝倉外記様御出御見分被成候
一、鈴木修理殿迄五郎右衛門方〓伺書之覚
一、御仮橋台石垣下之土台之義 御成道筋ニも罷成候得は自然御石垣御橋台曲も出来申候得は無念ニも罷成義ニ御座候而土台之儀罷成義候て、御公儀〓不被 仰付候得共土台仕度奉存候、尤土台木は此方〓差出可申候何分ニも差図次第可申付候
右之通伺書遣候所、御添書致吟味此方〓可申付候間、先不及御支度由
一、鈴木修理殿江蝋燭四拾目掛一箱五郎右衛門方〓内証ニ而菅沼荘兵衛を以村田伝右衛門迄遣
一、御用材木筏ニ組、本所川筋ニ有之付、夜中御手前〓御足軽番人ニ申付、高挑灯遣、右挑灯ニ御用と書付仕
一、御材木奉行衆御立合之節為馳走茶弁当并弁当ニ而料理遣
一、此方〓御材木為請取好間段四郎・青木九大夫・物書壱人、鳶之者三十人、足軽五人遣之
一、鈴木修理殿迄伺書之覚
一、本所御材木蔵江人足何人明日差出可申哉
今日之通人足可被差出候由
一、一ツ橋江相届申候、水揚人足何人差出可申哉
是旨明日は入不申候由
一、御橋台之土不足可有御座候間、足土何方〓請取可申哉、其節到は手支可申と奉存候付前以伺置候
是は明日相廻候節差図可致候由
十二月十四日
一、服部久右衛門様・朝倉外記様為御見分御出
一、甲良豊前御仮橋遣形致候、依之又久右衛門様・外記様御出御見分被成候
一、安間源大夫、神田橋御門壁繕付為見分罷越候、依之為御使菅沼荘兵衛を以三百疋被下之
十二月十五日
一、鶴刑部左衛門御場所為見分入来
一、服部久右衛門様・朝倉外記様御出御見分
一、小笠原佐渡守様御屋敷裏通倒松有之ニ付、明日取退申度候間、為見分御手代衆被遣被下候様横沢三左衛門殿・森与惣右衛門殿江五郎右衛門方〓手紙遣
一、服部久右衛門様・朝倉外記様御自分御休息小屋場罷成義候は、渋井松軒老・田村安清老近所ニ而御請取被成度之由、此段相心得罷在一ツ橋於御会所御尋も候ハゝ此旨可申上由、小兵衛迄被仰聞由
一、古御材木置場本所法忍寺前ニて千五百坪御渡可被遊候而左様可相心得由御奉行御四人并鈴木修理殿御列座ニ而被 仰渡候
一、三百疋宛久村甚三郎・中野太郎右衛門・松井八郎左衛門・松本平蔵本所御材木蔵ニ付居候棟梁ニ而届候付被下之、御使好間段四郎
十二月十六日
御橋台足石願候覚
一、惣坪八拾坪程 両御橋台
内七坪隅ニ引
残而七拾三坪
此築石千六拾八本
但面壱尺七八寸
扣三尺四五寸
壱坪ニ付拾六本宛
隅石三拾六本
但弐尺〓弐尺四五寸迄
右之内古石用候程減申候
外ニ
割栗石六坪
右之通御仮橋台御用請取申度候
一、松平大膳大夫様御留守居野村勘兵衛・松田次左衛門、松平右衛門督様御留守居寺西久之亟・藤田甚左衛門、右四人〓申来候は今暁申合之通、一ツ橋御会所御小屋番相勤候儀は両所は五日宛相務可申候、残而御四人様被仰合四日三日宛御勤可被成哉、其元可被仰合候、明朝〓来ル廿日之晩迄大膳大夫、廿日之晩〓廿四日之晩迄右衛門督相勤之様申合候、委細は松平以廻状追々可得御意候
一、松平伝兵衛様・水野権十郎様御丁場為御見分御出
一、猿江玄森御奉行衆へ今日〓御材木御用ニ付人足差出候義為御断好間段四郎被遣
一、伝兵衛様・権十郎様御出 殿様へ御口上
御普請見分仕候処存候〓段々果敢参一段之義奉存候、此間御不快之由度々御丁場へ不及御出ニも候、無御油断御保養可被成段五郎右衛門迄被仰置候
一、於本所古木置所請取北江三拾間壱尺九寸、東江四拾九間弐尺七寸、惣坪数千五百坪、右は小磯竹右衛門罷出受取
一、伝兵衛様・権十郎様被仰候は、今日稲葉能登守様御家来申合御会所江可罷出由、小兵衛江被仰聞候、依之御会所へ罷出候処、明十七日御請ニ而御座候間、人足等怪我無之様ニ可仕之由、御城内御手伝方江は人足服着ヲ相改可申由、御列座ニ而被 仰渡候
（注、同様の記事つづくも以下略す。）