地震史料集テキストデータベース

[未校訂]（表紙）
「安政二卯年十月
地震ニ付大破場所修覆御用金帳
出役
林勇右衛門」
（
注、合計一一件の御用金額と納入日の帳面。合金は一
八六両二分。省略
）
（包紙）
「林勇右衛門
吉田権右衛門様　浅川多宮
高木保平
折石村中出居候御書付之類
有之候得共いまた書取兼後日
御廻し申上候
」
以京屋便一筆致啓上候冷気相増候得共愈御安康被成御座候村
中無異儀一段の御事思召候
一先般地震候条ニ付林勇右衛門儀出役彼是厚御手数ニて時節
柄相応之嵩相成先々右ニて御土蔵は勿論其外御修覆等追々
出来候事　上ニも御大慶下拙共ニおゐても一入御骨折候段
案（ママ）心奉謝候此上御集メ方御骨折候段奉案入候且伐組方等之
義彼是御配慮是又奉案入候私共其段相助り御影と難有奉存
候何分御情々之程奉頼入候先ハ無滞着之段御案意可被下候
恐惶謹言
十月廿四日　高木保平
浅川多兵衛
林勇右衛門
吉田権右衛門殿
二啓　出立前ゟ留守中出居候御書付相廻し候間村役人方へ
御達し草々廻達相成候様御頼申上候
（注、他の書状一点、地震に関係うすく省略）
（包紙）
「上州群馬郡
新川村
吉田権右衛門殿
林勇右衛門
浅川多宮
高木保平
十月十四日出」
（前略）
一十四日相達候諸向ニも不残御上納被下候段承知仕候
一御土蔵之義白壁土抔附居最早一両日中皆出来相成可申候
一御玄関前板塀御書院構之板塀巽之方表通板塀とも此間中ゟ
附居是又一両日中出来候事此分十二両程と思召可被下候仕
成帳可入御覧処日数無之無拠申付候義御座候
一御書院御使者之間御玄関畳嵐之節夜中ゟ雨モリ強御座候処
其後干方□無之故歟表替も不相済床上も損し尤地震ニて真
痛候処へ嵐故壁向追々放出多分之事ニ相成候得共成丈ケ手
軽〳〵と差図仕候得ハ右上へ土付候而も直ニ下ゟ大放レ参
り程之処は下壁より附直しに相成見込大相違此節ニ而は何
れも少々破仕事相成当惑仕候尤御玄関右繕ヒ之方元々戌年
御普請之義ニ付折レ等無之品多分有之先達而之積り高之内
引ケ方も申付此程毎日見廻り殊之外□□右条来陽委敷可入
御高覧何分前々申上節金子申遣諸向ニも御送り候様帰り付
候節申上候先以荒々如斯御座候　恐惶謹言
十二月十四日　高木保平
浅川多宮
林勇右衛門
吉田権右衛門殿
尚々余日無之此後為差義無之候得は御用状仕有度候