地震史料集テキストデータベース
[未校訂]申渡之事
御知行所命
未進有之者共
右は是迄数年来致未進候もの茂有之、甚不埓之事ニ思召候、
然ル所当十月二日御府内大地震ニ付、御土蔵大破并ニ御長
屋・御座舗向損し、石垣大手大きニ崩れ、右御手入被遊候ニ多
分之御物入ニ付、如何様とも難被成、依之来ル十一月廿日迄
ニ未進之分不残致皆済候様被 仰付候、若是迄之通於令等関（閑）
は、出役之者ヲ被遣候段当人共江不洩様申渡候事
御知行所内
小林半左衛門㊞
安政二卯年十月廿二日
名主
斎藤誠平殿
同 清右衛門殿
同 伝右衛門殿
年寄見習
金子四郎左衛門殿
同 組頭中江
表書之通相違無之もの也
欽次郎㊞
申渡之事
一金弐両也 中小□□（ムシ）
斎藤誠平江
一金弐両也 名主
清右衛門江
一金弐両也 同
伝右衛門江
一金五両也 年寄見習
金子四郎左衛門江
一金弐両也 組頭
伊左衛門江
一金壱両壱歩也 同
勇 次江
一金三両也 同
長左衛門江
〆拾七両壱歩
右は
殿様 御嫡子様御儀当六月中御縁付被遊候所、右御入用金之
義は皆御他借被遊御片付候所、当十月二日江府大地震ニ而、
御土蔵壁大破并ニ御長屋・御座敷向損し、石垣土手共崩、右
御修復御取〆被遊度思召ニ候得共、前文之御物入之上ニ付
如何様共難被成、依之大儀ニは 思召候得共、書面之通御用
金被 仰付候、尤納方之義は来ル十一月廿日迄半金、跡半金
之義ハ来ル辰年二月廿日迄相納可申候□（万カ）一違背之者有之候ハ
ハ、来ル十一月廿五日迄村役人差添 御屋敷江可罷出候、右
申渡候様被 仰付候事
御知頭所内
小林半左衛門㊞
安政二卯年十月廿二日
名主
斎藤織平殿
同
（殿）
□
同
伝右衛門殿
□（ムシ）
金子次郎左衛門殿
入組
伊左衛門方
同
勇次方
下組
長左衛門方
（ウラ）
表書之通相違無之もの也
欽次郎印
申渡
一金三分也 下組半兵衛
一同三分也 彦兵衛
一同壱分也 平兵衛
一同三分也 惣吉
一同三分也 金兵衛
一同壱分也 入組
織平組下
豊枩（松）
一同弐分也 惣吉
一同壱分也 喜十郎
一同壱両也 惣平
一同壱分也 忠次郎
一同壱分也 忠平
一同三分也 安平
一同弐分也 庄助
一同弐分也 清吉
一同三分也 清六右衛門組下
豊枩（松）
一同壱分也 藤吉
〆金八両弐分也
右は去ル卯年江戸大地震之節
御屋敷并御玄関御長屋所々大破ニ付、無拠御知行所江先納被
仰付候所、翌辰年猶又江戸大風破ニ而所々相損 御住居向雨
漏御捨置難被遊候ニ付、其節は御用金三拾両被 仰付候処、
漸々半金拾五両外出来不申候ニ付 御玄関は今ニ御繕不被遊
其儘ニ御差置被遊候得共、最早此上御捨置難被遊、御難渋至
極被遊候、依之大義ニは 思召候得共、此度御知行所入（カ）下書
面名前之もの江金拾六両 御用金被 仰付侯間、来ル九月五
日 御屋敷迄右金無相違致着候様被 仰付候、若上納相滞候
はゝ村役人差添九月十日迄 御屋敷江罷出申訳可致旨被 仰
付候間、得其意可被申渡候事
安政五午年八月四日
御地頭所内
小林半左衛門㊞
斎藤織平殿
清右衛門殿
伝右衛門殿
金子四郎左衛門殿
淡路方
勇治方
長左衛門方
要吉方
（ウラ）
表書之通相違無之もの也
鉄次郎印
申渡
一金壱両也 斎藤織平
一金壱両也 清右衛門
一金壱両也 伝右衛門
一金壱両壱分也 金子四郎右衛門
一金壱両弐分也 淡路
一金壱分也 勇作
一金壱両也 長左衛門
一金弐分也 要吉
〆金七両弐分也
（注、以下本文、前出「申渡」と同文ニつき略）