地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（本田家文書）○神奈川県津久井町
（表紙）
「 嘉永六年丑三月
御仁恵金御請書連印帳
津久井縣
組合村々 」
差上申御請書之事
一金三両壱分弐朱ト 上長竹村
六百拾九文
一金壱両三分弐朱ト 下長竹村
五百六拾三文
一金四両三分弐朱ト 青山村
六拾文
一金四両壱分ト 鳥屋村
五百三拾五文
一金弐両三分弐朱ト 青野原村
百三拾六文
一金弐両三分ト 青根村
四百七拾九文
一金七両三分弐朱ト 牧野村
拾八文
一金壱両弐分ト 又野村
三百五拾八文
一金弐分弐朱ト 上中沢村
百三拾六文
一金三分ト 下中沢村
弐百五拾文
一金壱両弐分ト 太井村
六百七拾文
一金三両弐分弐朱ト 根小屋村
百文
一金弐分弐朱ト 下川尻村
五百九拾四文
一金壱両三分弐朱ト 愛甲郡村
四百拾六文
一金壱両三分ト 若柳村
六百文
一金弐両壱分ト 日連村
百五拾九文
合四拾三両壱分ト
銭百弐拾七文
此訳
金弐拾壱両弐分弐朱 村々積金
銭六拾弐文
金弐拾壱両弐分弐朱 村々小前割渡金
銭六拾弐文
右は去月二日稀成地震ニ付御領分村々夥敷破損即死怪我人
等有之不一ト方可致難渋旨 御殿様深御憐察被為遊御手元
ゟ御金被下置冥加至極難有奉頂戴候然ル上は家作手入等ヲ
始メ何事も実意ヲ以相互ニ助合農業出精仕質素倹約ヲ相守
永続之道専一ニ心掛候様小前末々迄不洩様申諭少も早く御
安堵ニ茂相成候様可仕候且亦 御仁恵御恩沢永ク忘却不仕
候様組合村々一同相談之上被下金之内半高積金立置申候年
柄宜敷節加穀可仕候残半高之義ハ今度軒別割渡申候依之組
合村々御請書連印奉差上候処仍而如件
嘉永六年癸丑三月
津久井縣村々
村役人之判
連印
鵜沢勇之助様
鵜沢丈助様
川口濂右衛門様
（天野家文書）○神奈川県津久井町
（表紙）
「 嘉永六癸丑年
御用留
正月吉祥日 鳥屋村
名主 八郎兵衛 」
覚
一神社仏閣
一土蔵
一物置
一廐
一灰小屋
右五ケ条潰家幷半潰共ニケ所可申出事
一田畑荒所
一川欠
一山崩堤崩
一道橋石蔵堤
右四ケ条はケ所幷間数可申出□（事）
右は昨二日地震荒之分□（ムシ）馬怪我取調来ル八日迄御役所
江届書差出候様寺社江不洩様可申通候尤荒無之分ハ別段不
及相届候此段申達候 以上
二月三日 堀江内蔵助
覚
一本家 一土蔵 一物置 一馬屋 一灰
小屋
右五ケ条潰家幷半潰共可調事
一田畑荒所 一川欠 一山崩堤崩 一石倉
一堤 一道橋
右六ケ条ケ所間数可調事
一人幷牛馬怪我等有無可調事
右は昨二日地震荒候分取調来ル八日迄御役所江届書可差出
候
尤ケ条之外荒候分有之候ハゝ是又可相届候且荒所無之村方
も其旨可□（ムシ）
二月三日 鵜沢勇之助
以廻状申達候然は此度地震ニ付殿様□（ムシ）遊御領分村々
火盗為取締被差出候ニ付此段申達候
丑二月六日 平田領蔵
坪田権之助
鳥屋村
宮ケ瀬村
右村々
名主中
追而県内之儀は青山村ニ而承知いたし候ニ付不及罷出候此
廻文早々順達可被致候 已上
（中略）
此度地震ニ付而は何れ茂難渋致候間右ニ付而は大工鳶其外
諸職人日雇等致儀始都而直上ケ致し候儀不相成米穀食物竹
木其外諸 （ムシ）当之直段を以払遣〆売等致
間敷候万端実意ヲ以相□（ムシ）合□（ムシ）若心得違之者於有之
は取糺急度可及沙汰候間小前末々迄不洩様役人共ゟ精々可
申聞候 以上
二月八日 鵜沢勇之助
津久井県村々
名主中
追而村下致印形早々順達留村より返却可致候 已上
（千津島村文書）○相模国足柄上郡
（表紙）
「 嘉永六癸丑年
二月二日大地震ニ付
御殿様ゟ被 下置候梅干割渡帳
四月八日 千津嶋村 」
覚
一 新左衛門
一 浅右衛門
一 嘉右衛門
一 治左衛門
一 嘉七
一 藤八
一 忠兵衛
一 市左衛門
一 久右衛門
一 忠蔵
一 新兵衛
一 六右衛門
一 佐右衛門
一 善八
一潰家 金左衛門
一 元右衛門
一 八左衛門
一 孫兵衛
一潰家 松右衛門
一 宝生院
一 天福寺
一 勘左衛門
一 庄左衛門
一 円左衛門
一 善蔵
一 惣五郎
一 佐二右衛門
一 彦兵衛
一潰家 勘蔵
一 権左衛門
一 平右衛門
一潰家 利兵衛
一 源左衛門
一 孫右衛門
一 岩蔵
一 弥右衛門
一 武左衛門
一 金蔵
一 太左衛門
一 惣右衛門
一 勝右衛門
一 弥五左衛門
一 仙次
一 四郎兵衛
一 清右衛門
一 伊左衛門
一 要蔵
一 鶴蔵
一 仙右衛門
一 仁右衛門
一 太兵衛
一 清七
一 弥二右衛門
一 弥惣次
一 市右衛門
一 半蔵
一 庄七
一 源八郎
一 弥左衛門
一潰レ 平吉
一 庄右衛門
一 松右衛門
一 粂右衛門
百姓代
一 栄左衛門
与頭
一 半左衛門
〃
一 市兵衛
〃
一 清内
〃
一 好兵衛
〃
一 久蔵
名主
一 文右衛門
〆家数七拾壱軒
右は今般大地震ニ付格別之以思召ヲ御殿様潰家幷家数江梅
干被下置候ニ付難有頂戴仕候右割合梅干数壱軒ニ付拾三
ツゝ潰レ家江ハ廿五ツゝ相渡し申候
千津嶋村
一梅干壱樽
岡野村
右両村ニ而壱樽頂戴仕候梅干数千弐百九拾ニ御座候
百姓代
栄左衛門
与頭
半左衛門
〃
市兵衛
〃
清内
〃
好兵衛
〃
久蔵
名主
文右衛門
尤潰家之義ハ千津嶋ニ五軒御座候岡野村ニハ無御座候 以
上
一拾七軒 岡野村
此梅数百五拾相渡し申候
与頭 伝七殿へ