地震史料集テキストデータベース
[未校訂]（十一月）
廿五日
一時々すこしく地震して止さるによりて夜四つ時前に再ひ
登城して宿直す
一今日破損修復乃 仰事有、間宮所左衛門信明・福王市左
衛門信像・坂部惣左衛門正羽・伊藤新右衛門重之は
御宮
御仏殿なり、松平伝兵衛乗宗・大嶋肥前守義也・甲斐庄喜
右衛門正永・水野権十郎重格・布施長門守正房・遠山善
次郎景忠・永田半助政義・竹田藤右衛門政武・竹村権左
衛門嘉武は 御城也
廿六日
一安通信豊今日駒込の下屋敷へ行きてしばらく滞留す、両
人乃居所露地せはしくして地震をさくるに所なきにより
て也
一夜五つ時前に又登 城して宿直す、地震止さるによりて
なり
廿八日
一松平大膳大夫吉広・丹羽左京大夫尹重・立花飛驒守宗茂・
加藤遠江守泰常・稲葉能登守知通・戸沢上総介政応へ御
普請乃手伝の事を仰付らる、件乃場所は
松平大膳大夫丁場
西之丸
追手御門。中仕切御門。御玄関前御門。同所二重御櫓。
同御多門。山里御門。御裏御門。獅子口御門。吹上御
門。
半蔵御門際ゟ西之丸之御石垣并右向井伊掃部頭屋敷前
御堀端崩筑直シ共
的場郭御多門 兵庫御櫓
兵庫御櫓続キ御石垣・外桜田松平主計頭屋敷脇南之方
御石垣・西之丸吹上御門之外土橋御石垣・同所御門際
半蔵御門之方御石垣
但シ兵庫御櫓者吉川勝之助丁場
丹羽左京大夫丁場
下梅林 平川口
平川口御門左京大夫丁場ニ而御座候処御石垣斗左京大夫
方ゟ出来渡り御櫓、其外冠木御門者小普請方ゟ仕候
帯郭
西拮橋冠木御門土橋石垣共
紅葉山下御門
紅葉山下御門ゟ蓮池御門之方木矢来之辺迄御堀端石垣
平川口御門渡御櫓建直シ大番所腰懸ケ建方仮船橋取払共ニ
小普請方
下梅林新口明ケ塞御多門共ニ小普請方
立花飛驒守丁場
内桜田御門 蓮池御門
日比谷御門建前取壊御石垣少々直シ建前、又者其以後悪
敷罷成候御石垣、黒田伊勢守方
和田倉御門片付・馬場先御門壁瓦落シ其外者小普請方ゟ
仕候
和田倉御門渡御櫓修復石垣築直シ大番所塀共ニ建方小普請
方馬場先御門渡御櫓修復、大番所建方共ニ同断
加藤遠江守丁場
壱つ橋御門
雉子橋御門
両御門間之御石垣塀共ニ壱つ橋向御駕籠台雉子橋脇道崩
共ニ
稲葉能登守丁場
呉服橋御門
呉服橋ゟ常盤橋迄之石垣
道三橋
数寄屋橋御門
山下御門
鍛冶橋取付之砌少々之取片付
渡御櫓大番所塀共ニ修復、石垣繕小普請方
戸沢上総介丁場
常盤橋御門
神田橋之仮橋壱つ橋ゟ常盤橋間之御石垣
廿九日
一萩原近江守重秀・曲淵伊左衛門重羽・鈴木伊兵衛重武へ
御城乃四辺の破損修復の事を命し給ふ、又諸番衆をゑら
ミて所々の破損修復手伝乃輩を監察なさしめたまふ
松平大膳大夫方黒田伊勢守方（松平石見守組桑山源七郎
松平近江守組大久保甚右衛門
松平右衛門督方小田切土佐守組（大橋与惣右衛門
板倉筑後守組松平伝左衛門
立花飛驒守方松平兵部大輔方（北条右近大夫組成瀬吉右衛門
松平式部少輔組水野甚五左衛門
丹羽左京大夫方上杉民部大輔方伊藤大和守方（永井備前守組土屋長三郎
大久保豊前守組天野弥五右衛門
戸沢上総介方酒井靱負佐方有馬大吉方（川勝権之助組服部久右衛門
三枝摂津守組朝倉外記
加藤遠江守方鍋嶋摂津守方（松平壱岐守組渡辺内記
板倉筑後守組岡田新八郎
稲葉能登守方内藤能登守方松平釆女正方（北条右近大夫組根来平左衛門
伊沢播磨守組仁賀保内記
秋月長門守方六郷伊賀守方毛利周防守方（内藤越前守組角南主馬
小出和泉守京極主計
松平周防守方永井日向守方小出伊勢守方（松平石見守組稲生七郎右衛門
松平近江守組長谷川半四郎