永正七年八月七日大地震大海嘯瀕海ノ家屋田畑尽ク流失餓死疫病ニ死スルモノ算ナシ
〔庵原郡辻村誌〕
永正七年八月七日(紀元二一七〇年)
大地震大海嘯家屋田畑尽く流失す、餓死疫病に死するもの多し 地震史
〔安倍郡入江町誌〕
永正七年八月七日(二一七〇)大地震大海嘯
家屋田畑尽く流失す、餓死疫病に死するもの算なし(地震史料)
(都司注)昔は一部に日の出時刻に日付を改める習慣があり「八月八日未明」は「八月七日夜」と記されることがある。「入江町誌」「不二見町誌」いう「地震史料」「地震史」が田山実の「大日本地震史料」ではないことは確実であるが、何の書であるか不明。静岡近郊町村誌に引用されたこれら記事の拠る原古文書が何であるか不明、また傍証すべき他系統の史料なく真偽を定めることができない。